Fさんの日々の記録と山歩き

 山歩きが生き甲斐の団塊世代オッサン、ある事無い事日々感ずるままに綴っていこうと思います。

奥秩父、甲武信岳登山1日目(毛木平登山口~甲武信岳~甲武信小屋)

2021年06月13日 | 山歩き

6月10日(木)      天気=晴れ後曇り

08:31毛木平登山口→ 08:41十文字峠分岐→ 10:23ナメ滝→ 11:34~49千曲川源流碑→ 12:04稜線分岐→ 12:24~48甲武信岳→ 12:58甲武信小屋(幕営)

 

 テント泊りの山行は、3年前の八ヶ岳以来やっていない。それには体調不良や老化による体力低下など諸々の事情があったのだが、今の自分の体力で幕営山行ができるか否か挑戦するつもりで、奥秩父の甲武信岳を登ってみる事にした。

 朝4時過ぎに我家を出発し、関越道~上信道を経由して佐久小諸JSTから中部横断自動車道(無料区間)に入る。終点の八千代高原ICで一般道に降り、国道141号線を経由して、AM8時過ぎに信濃川上村、毛木平の甲武信岳登山口へ着いた。中部横断自動車道が南へ延伸した事で、関東地方から八ヶ岳や奥秩父山地へのアクセスがだいぶ便利になった。

毛木平登山口の駐車場

 奥秩父山地は今がシャクナゲの開花時期という事もあってか、登山口の駐車場は殆ど満杯に近かった。一隅の空スペースに車を停め、準備を終えると出発する。

 駐車場から車止めのゲートを通過して、千曲川源流コースの林道を緩やかに登って行く。久々に担ぐ幕営装備が肩にズシリと重いが、谷間に吹き渡る爽やかな風が熱った身体を癒してくれる。

駐車場からゲートを越えて林道に入る

登山口から10分ほどで十文字峠分岐に着く

快適な林道の道

 やがて道は林道から登山道へ変わり傾斜が徐々にきつくなるが、せせらぎを聞きながら歩く沢沿いの道は変化があって気分的には心地よい。登山口から2時間ほどで、小さなナメ滝がある地点へ着いた。ここら辺が甲武信岳までの中間地点になり、まだまだ先は長い。

沢沿いの登山道

ナメ滝の地点

 千曲川源流コースの登山道は概ね良く整備されて、歩き易い道が続く。沢を何度か渡り返しながら、少しづつ標高を上げていく。源流の流れは徐々に弱まっていくが、中々流れは尽きない。

千曲川源流部の流れ

千曲川最源流部

 流水が尽きた場所からしばらく登った地点に、千曲川源流碑が建っていた。40年ほど前の初冬にここを歩いた時は、源流碑まで大した距離で無い気がしたが、イヤ~今日の道程は遠かった。

千曲川源流碑(ここでは水は流れていない)

 源流碑から奥秩父山地の稜線までは近い。樹林帯の急登を15分ほど登って、稜線の主脈縦走路に達した。此処を左へ曲がり、甲武信岳へ向かう。樹林帯を歩いていると、突然目の前を大きなシカが横切りアッという間に姿を消した。

千曲川源流碑から稜線までの急登

稜線の登山道分岐

 樹林帯からジグザグの急登になり黙々と登って行くと、ガレ場の奥に山頂部が見え、やがて懐かしい甲武信岳(2475m)の山頂へ着いた。甲武信岳へは約30年ほど前の正月に、3年続けて登った事がある。何度も登ったのにはチョットした訳がありました。

山頂直下の急登

甲武信岳山頂

山頂から埼玉県最高峰の三宝山方面

 夜空の星でシリウスの次に明るい恒星カノープスは、南天に位置する為日本を含む北半球では中々見難い星だ。そのカノープスが正月の時期に甲武信岳の山頂から、富士山の真上で輝いて見える。

 その写真を撮る為に、当時私が所属していた山岳会の会長だったヒロさん(天文マニアで天文同好会の会長でもあった)は、当時毎年のように正月の甲武信岳へ登っていた。そのヒロさんに誘われて、私は3年ばかり一緒に甲武信岳へ登ったのだった。

 あの頃ヒロさんは確か70歳を過ぎていたはずだが、本当に元気な人で甲武信岳へ至る標高差1300mの戸渡尾根を軽々と登っていた。そのヒロさんがあの世へ旅立たれてから早や10年の歳月が過ぎた。あの頃のヒロさんの年齢を越えてしまった私だが、「まだ何とか甲武信岳に登れてますよ」と天国の彼に語り掛けたい気分に浸った。

 話がだいぶ横道にそれてしまったが、甲武信岳の山頂は晴れてはいたものの霞みがかって、富士山など遠くの山は望む事ができなかった。山頂に20分ほど滞在し、甲武信小屋へ降る。

甲武信小屋への降りから木賊山

 久し振りに訪れた甲武信小屋はあまり変わっておらず、古き良き日本の山小屋の風情が残っていた。受付を済ましテント場で3年ぶりにテントを張る。此処まで担ぎ上げるのは大変だが、設営すれば立派なマイホーム、持参したツマミでビールをテントの中で飲めば、山男の気分も高揚するというもんです。

甲武信小屋

テント場でマイホーム完成

 今宵のテント場は10数ほどのテントが設営されていたが、その殆どが単独者だった。装備の軽量化もあるのだろうが、やはり時代の変化という事なんだろうか。テントの宿は快適で、疲れていたせいもあってぐっすり快眠できた。

 

コメント
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