Fさんの日々の記録と山歩き

 山歩きが生き甲斐の団塊世代オッサン、ある事無い事日々感ずるままに綴っていこうと思います。

上信県境、上ノ倉山~忠次郎山登山

2022年10月28日 | 山歩き

10月26日日(水)  天気=晴れ

04:52:三国スキー場跡地➜ 05:30渡渉地点➜ 05:59~06:08坂田峠➜ 06:401653m峰➜ 07:39 1766m峰➜ 08:11セバトノ頭➜ 08:15~25水場➜ 08 :35~45避難小屋➜ 09:07~12大黒ノ頭➜ 09:22~37上ノ倉山➜ 10:09~26忠次郎山➜ 10:58~11:23上ノ倉山➜ 11:47~57避難小屋➜ 12:10セバトノ頭➜ 12:431766m峰➜ 13:24~301653m峰➜ 14:00~03坂田峠分岐➜ 14:25渡渉地点➜ 14:50三国スキー場跡地

 長年登山をやってきたので、栃木県の日光から長野県の志賀高原まで山稜伝いに一筆書きで描けるくらい歩き尽くしているが、上信県境の上ノ倉山から忠次郎山までの僅か1キロ程の距離が今だに未踏の領域だった。

 以前はこの山域に道は無く積雪期しか登れなかったが、数年前に新たな登山道が開設されたので登山が容易になった。何時かは未踏のコースを歩きたかったので、山友のJさんを誘って忠次郎山を登る事にした。

 昨夜は三国スキー場跡地で車中泊をした。車の気温計はマイナス5度を示し、寝袋に包まっても寒い一夜を過ごした。今日は長丁場のコースなので簡単な朝食を済ました後、未明の5時前暗闇の中を出発した。

 沢沿いの所々が泥濘んだ湿っぽい道を40分ほど歩いて、沢を渡る渡渉地点に着いた。此処から稜線へ向かって急坂の道になる。黙々登って行くとだんだん空が白み始め、稜線上の坂田峠分岐に着いた頃には朝陽が昇り、周囲の山が紅く染まった。

渡渉地点(下山時)

坂田峠分岐(下山時)

朝陽山が紅く染まる

 坂田峠分岐から忠次郎山方面へのルートは、数年前まで藪尾根で全く道など無かったが、登山道が開設され今では刈り払いされた明瞭な道が通じている。樹林帯の気持ちの良い尾根道を快調に歩いて、峠分岐から30分ほどで1653m峰に着いた。

1563m峰(下山時)

 標識が無ければ気が付かぬような目立たぬピークだが、東に展望が効いて稲包山のこんもりした山容が望めた。1653m峰から先もしばらく快適な道が続いたが、1766m手前の急坂から岩と木の根が入り混じった歩き難い道へ変った。

1563mピークから稲包山(右奥)方面

登山道沿いの紅葉

 歩き難い道は30分ほどで終わり、やがて1766m峰に着いた。此処も標識が無ければ気付かぬようなピークだが、現在地点を知るよい目印になっている。

1766mピーク手前の歩き難い道

 1766mを過ぎるとやがて樹林帯を脱し、行く手に広大な笹原が広がった。展望も開いて上信越の山々がクッキリと見渡せた。爽快な笹原の道を登って行くと、再び樹林帯に入り、木々に覆われたセバトノ頭(1890m)の山頂に着いた。

笹平の笹原(奥の白い山は浅間山)

セバトノ頭

 この先はしばらく、平坦な森の中の道が続く。セバトノ頭から5分ほど進んだ地点で、水場の標識が建っていた。標識から左へ5分ほど降ると、源頭の小沢に細々と音も無く水が流れていた。

水場入口の標識

細々と水が湧く水場

 標識の所へ戻り更に10分ほど歩いて行くと樹林帯の端に、鉄骨造りの立派な避難小屋が現れた。小屋の前は上の倉山から忠次郎山に続く稜線が見渡せて眺めが良く、室内も整頓されて中々居心地の良さそうな小屋だ。

鉄骨造りの避難小屋

整頓された室内

 避難小屋から大黒ノ頭へ向かって、急登の道が始まる。胸突き八丁今日一番の辛い登りだが、冷涼な風と雄大な風景が我々を励ましてくれる。避難小屋から25分ほどで登りは終わり、大黒ノ頭へ着いた。山頂からは苗場山や谷川連峰など上信越の山々の素晴らしい眺めが広がった。

小屋前から大黒ノ頭への登り

大黒ノ頭への登りから忠次郎山(左)と上ノ倉山(右)

大黒ノ頭直下への登り

大黒ノ頭から谷川連峰の眺め

 大黒ノ頭から気持ちの良い稜線伝いに10分ほど進むと、本日コースの最高峰、上の倉山(2109m)で、此処も展望の良い爽やかな山頂だ。上ノ倉山の先には上ノ倉南峰とでも呼べそうな顕著なピークがあり、十数年前の残雪期に三国スキー場から此処まで登って来た事がある。

大黒ノ頭から上ノ倉山への道

上ノ倉山への登りから大黒ノ頭(右の山)

上ノ倉山山頂

上ノ倉山山頂から谷川連峰方面

 南峰?から先がいよいよ私にとって未踏の領域、しばらく緩やかに降ると痩せた岩尾根の通過になった。積雪期だったら此処は厳しい難所になりそうだ。痩せ岩尾根から更に降ると鞍部になり、そこから忠次郎山へ急坂を登り返して行く。

上ノ倉山の降りから忠次郎山

痩せ岩尾根の通過

登山道から佐武流山方面

忠次郎山への登りから上ノ倉山

 急登の道をしばらく頑張ると、だんだん傾斜が緩んで樹林帯の道となり、やがて樹林に囲まれた忠次郎山(2084m)の山頂に着いた。5年前の残雪期に登って以来懐かしい2度目の山頂で、これで白砂山から三国峠まで上信県境コースが繋がった。

忠次郎山の山頂

 忠次郎山の山頂は全く展望が無いので、上の倉山まで引き返してランチタイムとする。年齢を考えればもうこの山域を再び訪れる事は無いだろう。周囲の風景を存分に楽しんで上ノ倉山を後にした。

大黒ノ頭から避難小屋への降り

 長々と続く往路を辿って登山口の三国スキー場跡地へ戻って来たのは午後3時前、健脚のJさんと一緒だったので、予想していたより随分早い時間に戻って来る事ができた。

セバトノ頭から笹平への降り

三国スキー場跡地へ戻って来た

 荷物を収めると、猿ヶ京の日帰り温泉「まんてん星の湯」へ車を走らせる。山の紅葉は既に稜線から標高の低い場所へ移っており、温泉玄関前のモミジの木が今日一番艶やかな紅葉だった。

まんてん星の湯玄関のモミジの紅葉

 効能豊かな温泉が、長丁場で疲れた身体をジンワリと癒してくれる。今日は冬入り前の登山日和に恵まれて、念願だった忠次郎山~上ノ倉山間の未踏ルートを貫通する事ができ、満ち足りた一日でありました。付き合ってくれたパートナーのJさんに感謝です。

コメント
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