Fさんの日々の記録と山歩き

 山歩きが生き甲斐の団塊世代オッサン、ある事無い事日々感ずるままに綴っていこうと思います。

日本三百名山回顧№110新潟県、雨飾山(百名山)

2022年10月30日 | 三百名山回顧

  白馬岳など北アルプス北部の山々と、日本海へ注ぐ姫川越しに相対するように聳えているのが今日ご紹介する雨飾山です。標高は2千mに満たないが、山麓から眺めると急峻な山容は個性的で日本百名山の一つに数えられています。

 雨飾山へ最初に登ったのは今から40年以上前の昭和56年5月中旬でした。この頃が人生で最も山に熱中していた時期で、前々週に山岳会の仲間達と穂高連峰を登った勢いで単独で雨飾山登山に向かったのでした。

 前日は秘湯の趣がある小谷温泉「山田旅館」に泊って翌朝早く登山を開始、出発前に宿の人から「今年アンタが初めての登山者かも知れないよ」と言われる。温泉から先は雪深い雪原が続き、何処でも歩く事ができました。山行の記憶は殆ど薄らいでいるのですが、誰一人会わぬ雪山は孤独ではあったけれど痛快な登山でもありました。

56年5月17日(日)

小谷温泉付近から雨飾山?

雨飾高原キャンプ場付近から雨飾山?

荒菅沢、布団菱の岩壁

荒菅沢源頭

ルート沿いの雪崩跡

雨飾山山頂

山頂から東の焼山方面

山頂から西の海谷山塊

 

 ※2度目の雨飾山登山は、西側山麓の以前は梶山新湯と呼ばれた雨飾山荘から山仲間のI夫妻と平成21年7月下旬に登りました。夏の最中で汗びっしょり掻かされましたが、和気アイアイの楽しい山歩きができました。この山行については古いブログの記録が残されていたので、下記に転載してみます。

 平成21年7月27日(月)~28日(火) 天気=曇り時々晴れ

06:55雨飾山荘発→ 07:20~28難所のぞき→ 08:28一ぷく処→ 09:22中ノ池→ 10:18~27笹平分岐→ 10:42~11:45雨飾山頂→ 12:06笹平分岐→ 12:46中ノ池→ 13:19~30一ぷく処→ 14:10難所のぞき→ 14:30雨飾山荘着

 海谷山塊最高峰の雨飾山は、標高2千メートルに届かぬとはいえ姿・形の良い日本百名山に名を連ねる名山だ。妻が珍しくこの山に登りたいと言う。

 前日、長野に向う車中は雨の中。日本列島は梅雨前線がピタリと張り付いている。この天気では明日の登山は無理かなと悲観的気分。

 夜は鹿島槍山麓のFさん別荘に泊めてもらう。今回は I 夫妻と我々夫婦4名で登る予定。朝5時に別荘を出発、国道148号から根知川沿いに登山口のある雨飾温泉まで車で入る。

雨飾温泉への道から雨飾山

 温泉駐車場から海谷三山(鋸岳~鬼ヶ面山~駒ケ岳)の険しい稜線が手の届くような距離で見えている。雨飾温泉はガッシリした建物で風情がある。隣に三角屋根の露天風呂、お風呂は下山してからのお楽しみ。

登山口の雨飾山荘

 準備を終えると出発する。登山道は露天風呂の脇から始まる。地図では登山口から雨飾山頂まで直線距離は2km余、だが標高差は1千メートル以上ありほとんど急登が続く厳しそうな道だ。

 小さなお社の横を通り見通しのない樹林の急坂を I さん(旦那)をトップに登って行く。岩の道はジットリ濡れて滑りそうで嫌らしい。30分程歩いて「難所覗き」と記された標識の所で休憩。蒸し暑くて脱いだTシャツを絞ると汗が滴り落ちる。

 難所覗きの上で少し緩やかになるが再び急登の道、両側がガレた細い尾根を通り、所々ハシゴやロープに頼って登って行く。標高が上がったせいか風が吹き抜け少し楽になった。背後に海谷三山が雲の合間に姿を現し、絵になる眺めだ。

難所のぞき上付近

 山腹を横切るように進むと大部分が植物に覆われた中ノ池、ここから笹平に向け最後の登り、山頂近しで全員の元気度がアップした感じ。急登が少しづつ緩やかになり小谷温泉からの道と合流する笹平の分岐点に到着。

登山道から海谷山塊方面

 山頂台地の笹平は高山植物が咲き乱れる雲上の草原、とても気持の良い所だ。その奥に二つのピークがこんもりとある雨飾山頂が見える。

笹平の草原

 10時40分過ぎ山頂に着く。 I 夫妻は30年以上前に新婚旅行で来て以来、私も30年程前の残雪時に単独で登って以来、それぞれに感慨多きピークである。妻も念願の山に登れて満足の態、思い思いに山頂からの展望を満喫する。

北峰から雨飾山山頂(南峰)へ

雨飾山山頂

 前後して登った関西の4人パーティが、我々に遠慮して北峰で休んでいる。彼(女)らに山頂を譲り下山を開始する。笹平でマラソンランナーみたいな単独男性が登って来た。今、山を走るトレイルランナーというのがブームのようだ。彼には難所覗きの上付近であっさり抜かれてしまった。

 ジメジメして滑り易い急坂を苦労しながら降って行く。3回ほど蛇君と遭遇、我々には濡れて嫌な道も彼らにとっては良い環境なのだろう。

 14時30分雨飾温泉到着。早速露天風呂に入る。さっきまで汗みどろで歩いていたのに、「いい湯だなー」とお風呂に浸るこのギャップ、何とも贅沢&天国の感「シアワセだなー」と呟きたくなる。山の神様は、我々4人の善男善女を評価して、梅雨の合間に好天をプレゼントしてくれたようだ。

 しばらく信州で別荘生活を続ける I さん(旦那)とは信濃大町の蕎麦屋で別れ、我々夫婦と I さん(奥さん)は、雨の中央道をひた走り午後9時前に我が家に戻った。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする