後期高齢者の運転免許更新に必要な「認知症機能検査」を先月受けたけれど、今度は「高齢者運転講習」を受けてくださいという葉書が私宛に届いた。講習日の当日指定されたT自動車教習所を訪れて、受付窓口の女性事務員にその旨を告げた。
必要書類に記入して、6450円也の講習料を支払う。前回の認知症機能検査でも手数料を支払ったが、何だかチビチビとふんだくられているような気分になる。一緒に講習を受けたのは、私の他に同年輩の女性一人と、80歳過ぎの男性二人の合わせて4人だった。
講習の最初は視力検査で、視力以外に視野の広さと動体視力も検査する。私の場合視力は両眼で0.9,若い頃は1.5あったのだが随分衰えた。視野は188度で、担当者に「イイですね」と褒められた。テニスやってるから悪くは無いと思っていた「動体視力」はあまり良い結果が出ず、「スピードを出し過ぎないでね」と注意された。
次は実技の運転で、受講者二人が一組となって教習所の車に乗り込む。最初に私が運転し、毎日のように乗ってるからバッチリだと自信を持っていたが、終わって講師から「一時停止が不十分、それからカーブでスピードの出し過ぎ」と指摘された。
同乗していた80歳過ぎの男性は、段差でのアクセルからブレーキへのペタルの踏み替え動作が遅れ、前方のコーンにぶつけてしまい、講師から「普段からもっと歩いて脚を鍛えなきゃ駄目ですよ」と注意されていた。
これで約2時間の講習が終わり、後は最寄警察署での免許更新手続きを残すのみです。講習の最中に同席した80歳過ぎの男性が、「買い物や医者通いなど日常生活で車が手放せないんですよ」と話していた。
若い人なら自転車や公共交通網で支障なく日常生活を送られるだろうが、脚力、体力の衰えた高齢者こそ自動車が必要となる。されど世間の目は「高齢者運転」には厳しく冷たい。その理由も分かるだけに、同じ立場の私としては複雑な思いです。
・・「高齢者、最後に乗るのは霊柩車」・・