3月13日の北海道新聞の1面には「川内原発 審査優先へ 規制委 再稼働1番手有力」とあり、新基準施行後に初めて再稼働する可能性が高いと伝えていた。東日本大震災から3年が経ったにも関わらず、福島第一原子力発電所における事故の原因は究明されず、収束の見通しもないのに・・・・・・。
春は今年も巡ってくる。レイチェル・カーソン著の『沈黙の春』中には今の状況と重なる部分が多く、考えさせられることばかり。
『沈黙の春』の「第13 狭き窓より」一部を引用
人類全体を考えたときに、個人の生命よりもはるかに大切な財産は、遺伝子であり、それによって私たちは過去と未来とにつながっている。長い長い年月をかけて進化してきた遺伝子のおかげで、私たちはいまこうした姿をしているばかりでなく、その微小な遺伝子には、よかれ悪しかれ私達の未来すべてがひそんでいる。とはいえ、いまでは人工的に遺伝がゆがめられてしまう。まさに、現代の脅威といっていい。《私たちの文明をおびやかす最後にして最大の危険》なのだ。
ここでまた化学薬品と放射線が肩をならべあう。この両者のいちじるしい平行関係を無視するわけにはいかない。
放射線をあびた生物の細胞は、さまざまな障害をうける。正常に分裂していけなくなったり、また、染色体の構造が変化することもある。放射線にとくに敏感な細胞は、即座に死滅するか、あるいは何年かたつうちに癌細胞にかわる。