「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

死刑存廃について (7) 犯罪抑止力 2

2008年01月04日 19時12分22秒 | 死刑制度と癒し
 
( http://blogs.yahoo.co.jp/geg07531/52002894.html からの続き)

 次に 再犯予防についてです。

 死刑は 本人による再犯を、完全に根絶する 方法だといいます。

 しかしそれならば、絶対的終身刑でも 目的は果たせます。

 死刑は 応報刑の性質しか持たず、教育刑としての理念を 放棄してしまっているので、

 他の刑罰と比較して、近代国家が選択すべきものなのか 疑問です。

 矯正不能の人間を死刑にするのだと 言うかも知れませんが、

 アメリカで有効な方法として 行なわれている 「アミティ」 という

 更生プログラムさえ、日本ではまだ ほとんど知られていません。

http://blogs.yahoo.co.jp/geg07531/30977301.html

 このような更生プログラムの 研究・普及が、

 まず何よりも 求められることだと思います。

 重犯罪者は その生育歴において、本人の責任ではない 不幸な境遇で、

 人間性を阻害されて 生きてきたケースが少なくありません。

 その結果 罪過を犯してしまった 人間に対して、

 人間性の回復ではなくて 死を与えようとする社会は、

 人間存在への信頼という理念に 背くのではないかと思います。

 それは 不幸な環境を 黙認する社会であり、

 また次の罪業を生む 温床となるのではないでしょうか。
 

 ところで、死刑廃止国の多くは キリスト教圏であり、

 イスラム教圏,仏教圏の多くでは 死刑制度が支持されていると言います。

 文化的,宗教的背景を考慮せずに、死刑存廃を論じることは できないでしょう。

(続く)
http://blogs.yahoo.co.jp/geg07531/52035264.html
 
コメント
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