「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

逆転の発想を 刷り込む

2010年03月10日 20時42分27秒 | 「境界性パーソナリティ障害」より
 
 悪いときには、 失敗した過去のことばかりに 捕らわれてしまいます。

 でも 過去のことは変えられないけれど、 未来は変えて行けることを 伝え、

 これからの人生を いいものにしていこうと 呼びかけます。

 「今まで苦しんだ分、 これから取り戻そうよ」

 同じ 一人の悩める人間として 語りかけます。

 さらに、 最悪の状況にも いい点がある、 と逆転の発想を 刷り込んでいきます。

 「これ以上 悪くなることはない」

 「苦しい分だけ 強くなれる」

 口先で言うのではなく、 心の底から伝えます。

〔 「境界性パーソナリティ障害」 岡田尊司 (幻冬舎) より 〕
 

 上記のような言葉を 心子に言ったら、 どうだったろうかと考えます。

 ちょっと心子には 伝わらなかったのではないか、 と思われてしまいます。

 失意に捕らわれている時は、 どんな言葉も 励ましにはならず、

 逆に 苦しみを分かってもらえないと 反発を食ったのではないかと思います。

 「マーには分からないわ、 希望を持てない 人間の気持ちは」

 と言われたこともあります。

 逆境から学ぶというのは 普通の人でさえ難しいことですが、

 ボーダーの人は 完全に苦しみに圧倒されてしまって、

 苦しいときに 視点を変えてみるのが 極めて困難な 症状だろうと思います。

 悪い状態のときに 変えようとするより、落ち着いたときに

 認知の癖を 変えるようにしたほうが いいのではないかと考えるのですが、

 いかがなものでしょうか? 
 
コメント
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