「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

ノン・ボーダーの親の役割 (2)

2013年05月18日 20時56分39秒 | 「境界性パーソナリティ障害=BPD」より
 
(前の記事からの続き)

4. 適切な環境を提供すること

 ボーダーの子供には 構造化と一貫性が必要です。

・ 手順を決めておくこと

 構造化とは、 物事が常に決められていることです。

 ボーダーの子供たちは、 スケジュールが決まっていると うまくやっていけます。

 予期しないことが起こると、

 どう感じて どう行動すればよいか 分からなくなってしまうのです。

 よくある結末は 怒りの爆発です。

・ 結果を決めておくこと

 構造化をする際は、 責任に見合ったことをしないと どうなるか、

 子供に分からせるようにしてください。

 年令に応じて、 自らの失敗から学ばせることが とても重要です。

 衝動的な行動の結果に苦しんでいる 子供の姿を見るのは 辛いでしょうが、

 長い目で見れば、 自分をコントロールすることを学ばなければ、

 子供はもっと苦しむことになるのです。

・ 一貫性

 一貫性とは、 子供に いつでも自分の行動の責任を 持たせることです。

 ボーダーの子供は、 一貫性のない行動が すぐ惨事となる可能性があるのです。

《 子供のために診断を得ること 》

 青年期の 外に向かっての行動化と、

 BPDの行動を区別するのは 難しい場合もあります。

 行動の原因に 目を向けてください。

 根深い苦悩, 空虚感, 自己嫌悪, 見捨てられ不安に対処するため、

 激怒したりして行動化します。


 子供の行動は BPDが原因だというのを忘れないことです。

 子供を愛し、 病気を憎んでください。

 ボーダーの子供を持つというのは、 素晴らしい瞬間もあります。

 子供たちが 両親の愛情に気付き、 受け入れるという

 最も重要な段階に達した時には、

 それはとても強力で 素敵な、 貴重な体験となるのです。

〔 「境界性パーソナリティ障害=BPD」 第2版 (星和書店) より〕
 

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