先日2/11のNHK大河ドラマ「西郷どん」で、牢屋に閉じ込められた”せごどん”が色黒い不審人物と同じ牢になり、そこに暗殺者が現れて格闘するシーンがありました。その後、その不審人物と一緒に開放されて自宅に戻り、好意を持って介抱した結果、アメリカから帰国した土佐の漁師であった万次郎だと判明しました。
以前に高知県を観光で訪れたときに、このジョン万次郎をNHK大河の主人公に取り上げてもらう運動をしていた土佐清水市の記憶があります。
その後、近所の古本屋で「ジョン万次郎」(マギー・プロイス著 2012年発行)を買いました。それが本棚にあることを思い出して、薩摩の場面を読んでみました。
さすがに、西郷と牢の中で出会うことは書かれていませんが、日本に上陸して捉えられて留置されていたのですが、土佐出身の元漁師とわかり、薩摩藩主の斉彬公にアメリカの風俗、蒸気機関車、捕鯨船、大砲などを説明する場面がありました。世界地図を持って帰ってきたので、その説明もしました。
ジョン万次郎は14歳のときに乗り込んだ漁船が難破して、仲間をあわせ5人で無人島の鳥島に漂着。143日も生き延びた後に付近を通過したアメリカの捕鯨船に救助されハワイに行く。彼だけは捕鯨船船長の好意で、船長の養子となりマサチューセッツ州の小さな町に暮らし、教会の学校で教育を受けました。いろいろなことがあって、10年後に万次郎はハワイに住んでいた昔の仲間2人と一緒に香港行きの商船に乗船して、日本近海まで行きそこから手こぎボートで嵐の中を漕ぎ渡って琉球にたどり着いて、薩摩藩に護送されました。 ・・取り調べの後、万次郎は土佐に帰還し家族と再開。彼の経験を知った土佐藩容堂公はすぐに彼を呼び立てました。アメリカで教育を受けたジョン・マンは英和辞書を手作りするなど活躍。江戸にも呼び寄せられて幕府直参の武士に出世します。英語教育にも功績をのこし、福沢諭吉や岩崎弥太郎らも彼の教え子です。
※2015年5月の高知県旅行ブログは、足摺岬の中浜万次郎、中村駅と、ここ。(赤いシャツのジョン・マン)