朝顔

日々の見聞からトンガったことを探して、できるだけ丸く書いてみたいと思います。

「エンパシー」という英語の意味?

2019-12-06 | もろもろの事
ブレイディみかこ著作の「ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー」に出てくる単語です。




今年の本屋大賞を受賞した作品です。

作者の一人っ子で中学1年生の少年が、英国イングランド地域ブライトンと言う都市の労働者階級が住む町で暮らすノンフィクション。

おかんは日本人で、おとんは英国人だがアイルランド人(でトラック運転手)。小学校は公立のカトリック学校にてすごし(生徒の親たちは相対的に裕福で親も子供も穏健)、中学校は理由があって普通の公立学校(いわゆる底辺校だが校長が熱意を持って良くしつつある学校)に入学することで始まる、興味深い出来事が書かれています。

人種や文化のダイバーシティ(多様性)は近年、喧伝され重要な概念だし身近なコミュニティでも許容すべきとされ始めました。

でも、ミクロレベル、少年少女の仲間では容易に乗り越えられる課題ではないようです。

中学1年生の授業にシチズンシップ教育があって、エンパシー、シンパシーではない考え方とその実践が述べられます。

今後の日本社会の変化でもとても参考になる教育だと思います。「道徳」科目にはカバーされていない人道主義の視点でしょう。

とても良い本でした。

ついでに「ハーフ」という人種的表現にも(え、そんな意味に取れるのかと)考えさせられました。






コメント
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