朝顔

日々の見聞からトンガったことを探して、できるだけ丸く書いてみたいと思います。

あおもり産業立地フェア

2018-10-25 | 国内各地の風物

大阪で開催された青森県の産業誘致イベントに参加しました。



政府としては、何年も前から地方創生とか、I、J、Uターンで地方の産業や人口増加を図る政策が推進されています。しかし、当事者の地方自治体の広報と努力が最も必要だと思います。



三村知事が陣頭指揮、そして講演セッションではユーモラスに富んだ青森県の紹介をしてくれました。自らを「よしもと出身」だとのジョークを交えていました。本当は東大文学部卒、文芸編集者を経て青森に戻り家業継承、その後衆議院議員1期、知事を4期努めています。

このイベントに興味をもった理由は、大学で学生に「ICTを利用した町起こし企画と実行計画」をテーマにして卒論指導をしたことがあるためです。現実の地方創生はどんな事例が進行しているのかを学びたいからです。

講演会ではいくつかの事例紹介のあとに、特別講演として「AIの時代の創造性と生産性」ドワンゴ人工知能研究所の山川宏博士の話がありました。その講演もとても興味深かったのですが、省略(後日に・・)。

その後、部屋を変えてレセプションが開かれました。




大阪の一流ホテルですが、特別に多くの青森産食材を使用して料理が並べられています。これはホタテ。



牛肉、豚肉や鶏肉なども。



魚・・・



秋サバ。黄金焼とろさば・・うまい。




清酒に加えて、ワインの生産も始まっています。赤も白も軽いフルーティな味です。



名物のりんご。りんごは赤のイメージですが、「黄色のりんごも新たに開発して美味しいですよ」との知事の紹介があったせいか、真っ先に黄色のりんご「とき」がなくなりました。残念。

香港など、高級りんごは外国でも人気がでているとか。知事は海外にも営業に出かけるとスライドやビデオで紹介していました。



レセプション会場の壁側には、協賛企業や地方自治体のパネル展示と説明者があり、知事がアナウンサーと一緒に回ってプレゼンを聞いて質問したりしていました。この方法も良いですね。

通常のポスター展示だと、あまり立ち止まって説明を聞く人が少ないけれど、レセプションで飲み物食べ物が一緒だと多くの人が耳を傾けてくれます。



お土産もありました。お米の真空パックやりんごの茶、お菓子など。

さて、私的な調査のテーマ「ICT活用の町おこし」のヒントはあったのか?

いくつか見つかりました。

一つは、この会場にてポスター展示もしていた会社。



業務は、他社からの業務受託、いわゆる「ニアショア」です。安価になった通信回線を利用して、他社社内の電話問い合わせ(福利厚生などの庶務)を受けるコールセンターや、帳票事務の記帳、集計、各種所定の書式への計算、発送、届け出などを代行することです。なんと、青森県だけで約500人を雇用しているそうです。

(注:ニアショアとは、オフショア(外国に業務を移転させて製造や事務処理をすること)ではなくて国内で土地代や人件費の安価な場所に業務移転をすること。人材、言葉、交通や情報インフラ等のリスクが少ない)

約20年前に、国策的な理由で沖縄にコールセンター(電話での問い合わせ、売り込みの作業処理センター)を作る企画を担当したことがあります。その後、多くのコールセンターが沖縄にできました。しかし現在沖縄では飽和状態(人材不足?)だそうです。

それ以外にも、事例紹介パンフレットによれば、Yahoo!八戸センターではインターネットwebサイトの作成編集、データ分析、広告審査、契約審査、申込みサポートなどです。

別の例では、オーダーメイドスーツの縫製、株)センチュリーテクノコア弘前工場で、注文紳士服・婦人服の採寸データを通信線で受けて、製造・販売するとのこと。

その他、電子部品、自動車部品の製造や衣料品生産もいくつかあるようです。

知事が講演で話していましたが、それでも、まだ県内卒業高校生の半数以上が県外で就職しているので、まだまだ仕事を作ることが必要だそうです。また一方では、若者は一度は都会に行って見たいと思うが、その後にUターン、Jターンも多くなっているのでその支援にも力をいれているとのことです。

 

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