小笠原諸島・母島ジャイアン ブログ  -GIAN'S HAPPY BLOG-小笠原諸島・母島で自然農&便利屋

小笠原諸島・母島で持続可能な暮らしを目指しています。

その中や暮らしで学んだことを紹介したいと思います♪

ローゼルの気配と縁

2017年09月07日 | ローゼル
■ローゼルが蕾を付けはじめました♪

秋の収穫まですくすくと成長しております☆

8月末~9月頭に2日間に渡って島を襲った台風15号の影響で、
我が家のローゼルも倒れたり、折れたりする木がたくさん出ました。

しかし、持ち前のしなりと粘り強さで、
踏みとどまった木もいたり、
倒れたり、折れても一本も枯れなかったりと、とても強いローゼルの底力を魅せてもらっています♡

以前、千葉でローゼル栽培されている方のブログで「台風で倒れて全滅」と書かれていたのですが、
もっと台風の勢力の強い母島で全滅したことはありません。(傷つくことはあります。)
真相は謎です☆

そんなわけで、昨日もその倒れたり折れたりのローゼルの復旧作業に追われています。
台風のおかげで夏休みが伸びた次女もよく手伝ってくれました♪
(支えてくれたり、先回りして色々動いてくれて最高の助手です!)

倒れていても問題なく育っているのですが、
作業道を塞がれて、この後の管理・収穫に支障が出るので、
基本的に多少の根が切れるの覚悟で起こしてしまいます。

隣の木に支えてもらったり、
支柱をしたり、
石で固定したりと様々です。

倒れた沖縄品種のローゼル、


このように戻しています。

裂けて割れてしまった枝は、
枯れてない場合がほとんどなので、
元の位置に戻して根元と枝で縛ってしまいます。

そんなこんなで少しずつ元の姿に戻ってきました!

台風が着た時期がまだ蕾段階だったのが幸いでした。

実がたわわに実っている頃の台風の場合、
枝先が実で重くなり、さらに倒れるし、
実自体も風で振り回されて、傷付いたり、落ちたりします。

今回の台風は島に大きな被害をもたらしました。

母島の清見寺とゲートボール場の間の菩提樹が倒れました。
しかし、奇跡的にお寺や道路を避けてゲートボールのコートの上に倒れたのです!


台風後は道路も緑の葉っぱで埋め尽くされていました。

そんな今回の台風も、
しなやかなローゼルにとってはまださほど大きな問題にはなっていませんでした。

収穫期の10月まであと1ヵ月!
それまでの天候との駆け引きになります♪


■そんな中、2月に行った沖縄やんばるから素敵なお知らせが届きました♪
やんばるでパーマカルチャーの実践している相川さんから、
種をお裾分けしたローゼルが開花しているとのことです。


小笠原より少し南に位置し、
黒潮の温暖な風がある沖縄はもう一足先に開花しているのですね♡

さすが農的暮らしのデザインのパーマカルチャー、
とても美しい畑のデザインです(*^_^*)

自分が運んだ種がこうして実りを迎えるのはとても嬉しいことです♪
お便り、ありがとうございます☆

世間では人が運んだ種や生き物は、
その土地の生態系を変える外来種として忌み嫌われています。

実際、そういう側面はあるのですが、
人の暮らしは、そういう側面で成り立っていることも事実です。

そして、僕は“作物や生き物が「ヒト」というものを使って分布を拡げている”ということを、
少し信じているので、
その流れに身を任せたローゼルが遥か古代のエジプトから日本、
母島に渡り、そしてその種が沖縄に渡る旅にたまらなく魅力を感じてしまいます。

島の生態系を保全する仕事をしている身としては、
悩ましい限りですが、
人が自然を操作するというのはあまりに偉そうとも思うので、
この作物の種の道筋は素敵な縁と思って大事にしていきたいです♪


■ローゼルの縁と言えば、
先月行ったバリにもローゼルがありました。

南半球のあちらはもう真冬で収穫末期の状態でした。

ローゼラという名前で呼ばれ、
種も売られていました♪

色んな種類がありました☆


グリーンスクールのカフェでも美味しいハイビスカスティーとして、
ローゼルが使われていました。
バリではお茶や砂糖漬け、ジャムとして使われているようです☆

こんな遥か彼方でもローゼルは愛されているのを見ると嬉しくなります♡

2006年に沖縄、西表のパン屋のアンパンで初めてローゼルに出逢い、
その場で種を分けてもらってから、
我が家のローゼルの歴史は始まっています。

こうして小笠原でも年々生産者が増えて、
秋の当たり前の作物になり、
初めはどう扱えば分らなかったものが、
定着してきたのが本当に嬉しいです♡
※ローゼルの加工はこちら記事をどうぞ



■そんな猛烈な台風一過なのに綺麗な脇浜。


集落の明かりに寄せられて不時着し、
保護されたただいま繁殖中のオナガミズナギドリ☆

無事に沖に飛んでいきました。

元気で生きろよ~

ローゼルも野生動物も、
大自然の厳しい気候の中、
精一杯生きています!


昨晩は美しい十五夜で満月カカを聴いたり、


毎日見る夕陽は毎日違ってて、飽きることもなく、


自然は厳しさも美しさも素晴らしさも儚さも兼ね備えています♪

さあ、今日もその自然を目一杯味わって暮らすぞ~(*^_^*)