もうチョットで日曜画家 (元海上自衛官の独白)

技量上がらぬ故の腹いせにせず。更にヘイトに堕せずをモットーに。

日韓議員連盟の弱腰

2017年12月12日 | 社会・政治問題

 超党派で作る日韓議員連盟が、韓国議連との合同総会を終えて共同声明を発表した。

 そこには、現在の日韓関係を損なっている日韓合意履行の文言はなかった。総会の中では日韓合意に関する日本側議員の発言もなされたが、共同声明作成の際に韓国側に配慮したようである。日本の政治家は、国際的な交渉・会談・協議の際には何らかの成果を盛り込んだ共同声明を出すことを成果の一つと考えているようであるが、相手側に大きく譲歩した共同声明は百害を後世に残すものであると思う。極論すれば共同声明を出せないのも成果の一つと考えるべきである。今回の共同声明を例にすれば、日韓関係最大のネックである「日韓合意の履行」を盛り込めなかったのは明らかに韓国の勝利であり、「日本の国会議員は、日韓合意履行に熱心ではない」というシグナルを送ったに他ならない。今後は日韓合意に関する総ての交渉のベースとして、今回の共同声明が使用されることは間違いのないところであると思う。連盟会長の額賀福四郎議員は、防衛庁長官や自民党3役を歴任した老練な政治家と思っていたが、永田町という井戸の中での腹芸のみで栄進し、外に向かっては物も言えない政治家と認識を改めざるを得ない。防衛庁長官や経済政策担当大臣として情報や交渉の重要性等の官僚的勉強はされたのだろうが、党人として持つべき迫力は身に着けておられないようで、不退転の意志を要する場では腰が引けるお方と感じた次第である。

 昨今の政治家には、田中角栄的な迫力ある政治家が見当たらない。気配十分であった石破茂氏も何やら優等生に変身してしまった。


南京虐殺カナダに飛び火

2017年12月12日 | 社会・政治問題

 南京虐殺の嘘がカナダ下院に飛び火した。

 香港出身の女性議員が激烈な演説をしたもので、議場からも拍手が沸いたと報じられている。南京虐殺は中国から逃れた宣教師が、避難の途中の路上に数体の中国人死体を見たとの証言が発端と思う。当初は連合国が、対日戦争における蒋介石支援の正当性を主張するための宣伝材料として使用されていたが、東京裁判で日本軍の残虐性を立証するために犠牲者が数千人に増幅された。当時の中国は正確な人口すら把握されていない後進国・未開発の状態であること、国共による内戦状態であったことから犠牲者数や加害者を特定できる状態ではなかったと思う。さらに、中国の実権を継承し一応の基礎を固めた中国共産党が1980年代以降、国内引き締めのために外患を利用するという古典的な手法のために教科書に記述したことから国際的に注目を浴びることとなった。その後、多くの検証報告なるものが犠牲者数を逐次増幅し現在では40~50万人という途方もない数字が独り歩きしている。ナチスやポルポトの例を見ても分かるように、ホロコーストには周到な準備と強固な意思統一が必要であるが、通常の軍隊組織をもってのホロコーストは行い得ないのは自明の理である。南京虐殺の真偽はさておき今回のカナダでの事象については、演説者が香港出身者であることである。また、中国から伝えられる情報には、自己中心的で他人の思惑などは歯牙にもかけない図式が多い。当該議員が帰化人か、在留人か、カナダ生まれの2・3世か分からないが、中国人(中国系外国人を含む)は極めて自己中心的であるが、中国人全体の尊厳を守るためには何でもするのかということである。しからば、蓮舫議員の心底や如何。

 日本の外交官のみならず、旅行者・在留邦人も自虐史観で育ったために、日本を貶める発言をすることが自分の成熟度をアピールできるとの誤った考えが心底にないだろうか。国を貶めることは、日本人を更には自分をも貶めることであることを改めて強調しておきたい。