もうチョットで日曜画家 (元海上自衛官の独白)

技量上がらぬ故の腹いせにせず。更にヘイトに堕せずをモットーに。

リニア新幹線談合に思う

2017年12月19日 | 社会・政治問題

 リニア中央新幹線工事でのスーパーゼネコン談合(独占禁止法違反)疑惑で、東京地検と公正取引委員会の捜査が行われている。

 総工費9兆円に及ぶ大工事の主要部分をスーパーゼネコンの共同企業体が受注したもので、共同企業体参加各社がほぼ均等に工事を担当しているらしい。事の善悪を判断する知識はないが、受注した共同企業体を一つの企業と考えれば、工事の分担を各支社(支店)に割り振るのは当然のことではないかと考える。まして各支店にはそれぞれの得意分野があることを考えれば、円滑かつ完全に工事を施工するために定期的に会合を持って擦り合わせをすることは必要不可欠とも思うのだが。最近の公共事業は特殊な場合を除いて指名競争入札や随意契約が認められず、一般競争入札が行われると聞いているが、今回の工事の発注元はJR東海だと思うので業者の選定等にはかなりの融通性があるのではなかろうかとも推測される。一般競争入札は、新規参入者にも門戸を開く極めて公正な方法と思いがちであるが、技術力・体力のない企業が起死回生・一発逆転を狙って安値落札した結果、工事を完遂できない事象が散発しているとも聞いている。高い技術力を要する難工事、長期の負担に耐える体力を要求される大工事に対して、一律に独占禁止法を適用するのは正常なのだろうか。

 列車が浮上して疾走するという夢物語を聴いてから四半世紀以上。夢のリニア新幹線がクリーンな工事で、安全に開業できることを望むところである。