もうチョットで日曜画家 (元海上自衛官の独白)

技量上がらぬ故の腹いせにせず。更にヘイトに堕せずをモットーに。

与党訪中団に望む

2017年12月22日 | 社会・政治問題

 24日から、二階俊博議員を団長とする与党議員団が訪中する。

 中国空軍編隊機の対馬海峡通過や尖閣諸島近海での常続的な公船の遊弋等、対中警戒感が高まる中での訪中である。外交は政府が一元的に行うものであるため、立法府議員の訪中が日中関係に格段の進展をもたらすとは期待しないが、せめて公式外交の足を引っ張る言動だけは慎んでもらいたい。なぜなら、26日に行われる日中与党交流協議会には経団連会長も参加するそうで、そうなれば今回の訪中は、政府が公式に不参加を表明している一帯一路構想への参加を瀬踏みする行動とも捉えられかねないからである。議員外交は、日本の世論を相手国に知らしめる好機である反面、誤ったシグナルを与えてしまう場でもあると思う。山口那津男公明党党首の中韓訪問や韓国特使との会談で露になったように、外交未経験の議員が厚遇に舞い上がってリップサービスをしてしまうケースが後を絶たない。自民党の重鎮であり中国との人脈が豊富とされている二階団長であれば、特使ではないもののその言動が半公式なものと中国は捉えるであろう。毅然とした日本人として、主張すべきは主張、拒否すべきは拒否を貫き、訪中団が中国のロビイストではないことを示して欲しいものである。

 先に日韓議連が過度に韓国世論に配慮した結果、「日韓合意の完全履行」さえ要求し得なかった轍を踏まないように望むものである。