前川氏が、朝鮮学校の高校無償化訴訟の原告側陳述書を提出し証人尋問にも応じるらしい。
朝鮮学校の無償化停止の事務方決裁者であるとされているが、無償化反対を陳述するのだろう。さらには、安全保障関連法案阻止の国会前デモにも参加したと退官後に述べている。このような心情の公務員が、どうして文科省の事務方トップにまで昇進できたのだろうか。一般職国家公務員の勤務評定の詳細は知らないが、自衛官(特別職国家公務員)の場合、一次~三次監督者による3段階の評価を受け、さらには過去3回の評定が昇任等の選考基準とされるので比較的に不適格者を淘汰できる仕組みとなっているが、おそらくキャリア官僚の場合は看板だけで昇進し人格や思想などの人物評価はなされないために、行政官としては不適格の人物が次官にまで昇進できたのだろう。官僚の勤務評定の問題はさておき、前川氏は思想信条を偽って口に糊することを潔しとしていたのだろうか。彼の学歴であれば法曹資格を得ることも可能であっただろうし、そうなれば口舌を駆使する弁護士となって自分に忠実に生きることができ、汚辱にまみれた晩節を過ごすこともなかったであろうと思う。とはいえ、もし検察官や裁判官になって恣意的な判断を繰り返すようでは、それはそれで困ったことになったであろうが。
人格の見定めや人物の評定は困難であろうが、前に書いた「地位と階級の適格性」「信条の適格性」のように、キャリア官僚と雖も組織に不要と判断される人物の淘汰が望ましいと考える。