「男女賃金差別をともにたたかう会」の6年間にわたる裁判闘争をまとめた報告集ができ、8月25日午後、富山・サンフォルテで発行を祝う会が開かれました。県外から3人の弁護士と大学准教授、裁判闘争の元原告、支援者ら28人が参加しました。
原告の本間啓子さんは、御礼と「上司から毎日パワハラを受けた悔しい思い、これは女性差別だと思い、裁判で闘った」とあいさつがあり、今後、会の名称を「雇用差別を許さないネットとやま」(仮称)に変え、雇用を中心に男女差別の撤廃をめざして活動していきたいと抱負を述べられました。
あいさつに続き、地裁から最高裁までそれぞれの弁護に当たっていただいた北尾、中野、宮地弁護士、一橋の相澤准教授からコメントがありました。いずれも、「裁判所は、労基法4条(男女同一賃金の原則)違反を認めたのに、その 延長線上にある職能給差別を認めようとしない裁判官の『思考停止』状態について言及、憲法13条(個人の尊重・幸福追求権の保障)、同14条(法の下の平等)に向き合おうとしていないことを明らかにしながら、それでも裁判を通じて、歴史に責任を持つべきことを明確にしつつ糾弾し続けることに裁判をする意義がある」ことなどが強調されました。
さすが女性の安保違憲訴訟の弁護人である中野麻美弁護士の言葉「平等なくして平和なし、女性は心に憲法14条を抱いて差別と闘いながら自己を確立してきた。形式的な平等さえ取れればよいという裁判官。法を武器として憲法の運営上を変えていくことが必要である」と述べられました。
メンバーの作られた有機野菜を使った牛肉のワイン煮、ピザ、プリン、サラダ、白エビとあじの南蛮漬け、イチジクのワイン煮、スイカ、メロンなどの手作り料理を味わいながら、一言づつお祝いのメッセージを述べ、心温まる交流会になりました。本間さんこれから続く女性たちのために、本当にありがとうございました。