演劇鑑賞会で、俳優座劇場プロデュースの「12人の怒れる男たち」を鑑賞しました。
19歳の少年の審議が行われようとしている。少年の罪状は父親殺し。第一級殺人である。有罪となれば死刑となる。少年の有罪は動かしがたいと思われた。5分で審議を終えようとする陪審員達。そんな中、たった一人、「我々が問題にしているのは、ある人間の命だということです。5分で決着をつけられるというものではないのです。もし、間違っていたらどうしますか。」と疑問を投げかける陪審員8号。男たちの白熱した討論が始まる。
登場人物は、陪審員1号から12号。名もない。しかし、討論の中で性格や職業、生き方などが浮かび上がってくる。動機や、使われたナイフ、証言をていねいに追求していくうちに、有罪判決を希望した人達が少なくなって、・・・。
一幕で、女優も出ない、ダンスもない劇ですが、とても迫力がありました。オウムで処刑された人々の命もこのような白熱した討論で救ってあげてほしかったと思いました。