井上靖氏の『蒼き狼』を読んだ頃には、その夜空の美しさに、一度は訪れてみたいと想ったものだ。壮大な草原に、生きる人々の大らかさを想像した。だが、今日の新聞に唖然とした。何ということか!核燃料の廃棄物を、ここに埋め立てるとは。然も、日米の行なう秘密計画とは・・・。絶句してしまう。
そこにはウランなどの資源が豊富らしいが、事故が起きた時の処理には、どう対処するのだろうか?想定外では済まない。福島原発のような事故にはしない。という完全な保障などある筈がない。地球という星は、誰の物でもありません。様々な国が、其々に住んではいるが、人類の所有物ではないのです。
祝島に建設中の原発も、福島のようなことは起きない、安全・安心な設備です。と、中電は言っているが、そんな嘘には騙されません。本当にそれができるのなら、今回の地震と津波に際して、何を於いても駆けつける筈です。放射能の心配なく、元通りにしてくださいよ。そこに行って働いてください。
自分たちは安全な場所に居て、安心できる給料を取って、快適な暮らしができるから、底辺で暮す人々のことは無関係なんだ。土下座しようが、お詫びを繰り返そうが、そんな茶番劇はいつでもやれる。何も知らせられないで、作業にあたってきた人の、命を元に返してあげて。生活の全面的な保障をするのが、責任というものです。
私たちは、間違った選択を余儀なくさせられたのですが、それでも福島の方に、申し訳なくて身が縮まるようです。原発を一基残らず、自主的に停めてください。私たちは多少の不便をしても、子ども達に未来を残したい。核燃料が尽きてしまう年数は、10万年かかるのだそう。そんな気の遠くなる年数を、一体どうやって見届けるのです。
春休みに訪れた赤穂。お城までの途中にある、お店の中にありました。お店の主とその母御様の話に、つい引き込まれて、危うく電車に乗り遅れるところでした。心憎いおもてなしに、また行ってみたくなりました。