いやぁ、大勢の人混みでした。すりに注意、とありましたが、この人波に押されたら、大変です。何しろ年寄りが多い。子どもの数も、中には犬を抱いていたりする。蛇に呑まれるのに、と案じてみた。この節の神社も、謂わば金儲け。参拝してくれるなら誰でも好い。
荒神様は、田畑の神さまで、蝮は畦や石垣におり、毒を持っていることから、特別な臭いのするお砂を、魔除けにした。祖母も母も、どの田の畦にも、丈串を刺していて、鍬で押さえておいて、頭に丈串を入れ、家まで持って帰った。薬になるので売った。
祖母の用意周到なところは格別で、何時如何なる時にも、異変を察知して、咬まれることはなかった。子どもの頃、遊びに野山を駆け回っていたが、祖母の忠告だけは聴いていた。冬は寒いが、危険なことを自分でしない限り、安全ではあったのだ。
春先には、とぐろを巻いているのを、よく見かけた。このくらいのは、動きが鈍いので、慌てなければよかった。夏には、例え棒切れでも、大声を出すか、間違っても飛んだり、跨いでは危ない。祖母や母の草刈鎌を入れる袋には、必ずお砂が入れてあった。
毎年、旧正月の三日間だけ、荒神さまは参拝者があり、普段は猫が日向ぼっこをするくらい、長閑な田舎である。学校関係もその間は休み。何処も彼処も駐車場になる。期限限定の商売である。お蔭があると信じて、屋台の前には行列ができる。
昼前に家を出たので、帰宅したら2時であった。娘夫婦と一緒に行き、向うで息子家族と待ち合わせた。参拝を終え、お砂を買って踏み切りに来たら、遮断機が下り出した。2両編成の電車が通過した。偶然にも見え、晴れた空に、皆の笑顔が広がった。
先月の上京時の東京駅の外景。近代的な建物と、甦った明治時代の建物が並ぶ。東京駅の正面右は皇居。丸ビルが、休館だったのでランチを食べ損ねた。