夕方までは、どうにか持った天気も、帰宅する頃には、本格的になった。置き傘をしているのを出し差した。駐車場までちょっと歩くのだが、ぐっしょり濡れる。傘をたたんで、よく水滴を切っておく。車内には暖房をかける。寒さがジンときた。指が冷たい。
雪ではなく雨である。これからはこうして、一雨毎に春が近づく。その足音も、耳を澄ませば心に響く。あちこちに隠れている春の精が、空に舞う衣装を、1針1針縫っているのも微笑ましい。一斉に羽ばたく日に向けて、小さな棲み家で練習を怠らない。
妖精はいるのか?尤も、現実的ではないから、見えていたとしても、特別なのかもしれない。私は遇った事はない。銀河が生前に、毛を逆立てたり、嗅がしていたことはあるから、もしかして居たのかもしれないが。コロボックルは、蛙の着包みを着ていた。
枇杷の木がお気に入りで、度々見かけた。蛙と見せかけた服の中から、油断して覗くことがあった。知らん顔をして、気づかぬ振りをする。驚かせてはいけない。我が家に起きる不思議な事は、何と説明すればいいのか。そうでないと納得できない。
自然に感謝して生活していれば、時には思いもかけない出来事に遭遇する。夢でも幻でもないのだ。神さまの悪戯かもしれないが、これほど素晴しいこともない。いやいや、錯覚ですよ。枇杷葉の木に囲まれていると、迷路に入り込んでしまうのです。
冬場の体の痒みには、湯舟に1匙の塩が効きます。肌のかさつきもなくなり、滑々になります。枇杷湯に入れれば、更に血行もよくなる。洗顔も塩でしているが、無駄が一切ない。化粧品が要らない。拭き取りもマッサージも不要。それでいて張りと艶が保たれる。
サンタ枇杷葉に初生りの花芽です。今年は結実するかどうかは別だが、移植して5年目になる。