枇杷の葉なし

枇杷の生育や、葉・花芽・種のことを日々の生活のなかで書いていく。

梅干しを作る

2019年07月30日 | Weblog

 梅雨時での青梅の収穫を終え、塩漬けにしているのを笊に上げ、天日干しにする。夜半も干せるのが好く、三日三晩を続ける。祖母は誰よりも早く起き、天日の当たる場所に移動し、丁寧に干していた。紫蘇も大きくなって葉を繁らせてくるので、塩揉みをして汁を出しておく。小さな壺に(子どもが抱えるには大きく重かった)干した梅を並べていき、紫蘇の汁と葉を乗せ、蓋をして冷暗所に運びこむ。

 梅干しは、常備しておかないと、腹痛にも解熱にも事欠き、当時には医者は着任していたが、治療費も莫迦にならず、罹れる状態でもなかったのだ。青い梅の塩漬けも、除けておく。梅の作用には、枇杷葉と同様に、あらゆることへの対処が可能だ。昨今には簡単に病院に出向き、医者に罹るが、自然治癒能力を恃みに、健康維持を行ってもいた。そういった祖母を見ているから、安易には医者に行かず。

 枇杷葉に関する著作では、望月研さんの書かれているのが、信用できる。自分で遣って見て、祖母のしていたことと違わない。祖母は、明治生まれの者なので、ずっと以前から、民間療法で伝え聴いていたことの実践であるが、的確であり、薬草の探し方も扱い方も熟知していたようだ。学校もろくすっぽ行けなかったのに、そういった自然からの知恵には長けていた。祖母の傍で育ったことは有り難い。

 祖母は、自分なりの工夫も惜しまない人で、多少は異なる部分もあるが、概ね理解できる。枇杷葉だけでなく、スギナも、ゲンノショウコも、きらん草やドクダミも、時期を違わず収穫して軒下に下げていた。腎臓に効くというロクテンソウも、場所は祖母だけが知っていた。今は、山が荒れているのと、採りにいく者もおらず、消えてしまったことだろう。地生えの薬草は高価でもあるので、収入も好い。

 天気になれば、暑さも高温になる。帰宅してはの水遣りである。夕立があれば助かるが、早々都合よくもいかないので、庭木の水遣り優先で、自分の夕食は後回しだ。それでも、精霊が宿っていると信じる故か、物云わぬとは否で、聴こえてくるものだ。自然からの伝達をするので、びっくりすることがある。同時に、安心できる場所でもある。白蟻には勝てぬが、仕方のないことでもあるので、諦めている。

 たくさんの花芽が、あちこちに見えるが、気づけばこれも花芽だったのね。お茶にしました。

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