ワシは、先日、バスの中で読みかけていた本をカバンから取り出した。
続きは・・・・っと。そうじゃった!
「ところで、僕の教育係は副店長さんなんでしょうか?」
「いえ。パートです」
「パート?」
「はい。まぁ実質 この店をしきってますので、裏店長といったところです」
「はぁ」
パートが僕を教える? パートとは時間制で労働し、正社員の補助的な仕事をするものだと認識していたが、この店では違うのか?」 (幻冬舎文庫 『県庁の星』 桂望 実 著 22p 12行-23p 3行 から抜粋)
実は、とあるスーパーも グロッサリーのパート(バイト)は 正社員の補助的な仕事をするというよりは、売り場担当者であり、商品を実際に発注し、品出しも管理も行うため、実際には社員よりもバイトくんが商品を大きく動かしている。定番商品が売り場面積の殆どを占めているからだ。
ワシの息子が学生アルバイトをスーパーでしていた時代は、(昭和62年頃・・・ちと、細かいが) レジと ちょっとの商品だしと接客のみがバイトくんの主な仕事であったものだ。 発注をさせるなんぞ 思いもしないことだったが、薬問屋から成長した大手スーパーがバイトくんに売り場担当を任せた辺りから、バイトが売り場担当者が当たり前の時代になったのだった・・・・・。
1)これにより、正社員とバイト、パート間の賃金格差が生まれた。
2)正社員が占める割合が全従業員の中で、ぐーーーんと下がった。
などなど不都合も生じたと思う。
ただ、仕事の面白さは社員よりバイト君の方が遥かに・・・・上だったりする。『任されているからね♪ やりがいを感じる訳よ」 (←すず論)
ここ最近、障害者施設やら、65歳以上の雇用やら、あちらこちらへ出入りする機会が増え、何かと思案することが多いワシだが、スーパーマーケットという場所。。。
中学生にも、県庁職員にも、研修先には 持ってこいだったりするとは思わんかい?
しかも、障害者など弱者といわれる人達が社会参加する場所としても、意外といけてる感がするのは、ワシだけだろーか?
もうしばらく研究を重ねてみたい心境のワシである。
実は、とあるスーパーさくら通り店では、毎年、中学生の職場体験者を数人受け入れておる。
南くんが さくらの副店長だった頃、二人の中学生男子生徒を受け入れたことは むか~しから このブログをお読みになられている方は、記憶に・…新しいかのう??? もう3年以上も昔のことになるため、ちと 微妙~かもしれんな。
「お菓子の荷出しをしてもらって!」
南くんの指示で、2日の研修日のうち、初日はチョコレートなどをすず子くんと共に荷出しをしておった。 この荷出し・・・・単純作業のようだが、そうでもない。ワシの愛読書は、しばらく前から 「県庁の星☆」じゃが、こんなシーンがある。
「荷出し・・・ですか? 公務員の上級試験をパスした この俺が、パートでも出来る荷出し・・・そんな単純作業をやらされるのですか・・・? 僕には企画などの もっと高度な仕事があっていると思いますが?」
だいたい、こ~んな風に県庁さんが反論する。
しかし、この荷出し作業で 「この商品と この商品の関連性は?」
「この棚割の意味は何だろう?」
「これは良く売れるんだな。しかし、こちらは動きが鈍い」
商品のことをより深く理解するには 一見、誰にでもできるように見える 『品出し』作業ほどGood! な仕事はないのである。(たぬき部長のご意見ということに しておくれ)
・・・・・・で、あるからして、上級公務員くんも中学生も、研修内容は ほぼ同じ。
荷出しをしよう~♪♪ 入荷商品の割合を観よう~♪♪ ついでに、商品知識と棚割や売り方も身につけよう~♪♪
品出しは、とても奥が深いのである。
しかし、短い研修期間内に そのことに気付くのは 難しいじゃろう。
今後、研修に行かれる方は、是非とも単純作業にこそ その仕事の奥深さがあることを心に留めて望まれることを切に希望します! (←昭和天皇の口調で、ちょっと言ってみたワシ♪)
あの中学生の実習生の二人。 翌日は、節分の豆を量り売りしておったなぁ。
そろそろ1月も終わり、あっという間に2月がやってくる。
中学生の実習生も さくらへやってくる時期かのぅ・・・。
店内でみかけたら、「よっ! 頑張ってるな!」 と応援よろしゅうたのんます。
簡単に入社できて、仕事内容は半世紀前の正社員並みで、お給料は低いものの、仕事は任されるので、かなりのやりがいを感じる仕事を探している方は、お近くのスーパーマーケットに ご応募してくだされ。 (どこの店舗も人手不足らしいんで)
ついでに言うなら福祉の分野も超売手市場ですんで。生傷は絶えませぬが、奉仕精神にあふれ、一人ひとりの違いを認め、許し、尊敬し合える関係を望む貴方をお待ちしております。(すず)
By たぬき部長