とうとう2010年を迎えた。ワシも、土曜一で活躍中のパンツのバイヤー、もとい、雑貨のバイヤーに誘われ、とあるスーパーの初売りには大張りきりじゃった。「たぬき部長も一緒にレースのパンツを売ろうではありませんか! きっと矢木さんと岸辺さんが買いに来てくれますよ!」 そっ・・・そうか。ワシも新年早々、パンツのたぬき部長と呼ばれるわけか・・・。それもいいかもしれない。(マジ?)ワシらが さくら通り店で新年明けてすぐのお客様を迎えている頃、グループホームでは 新聞から広告を抜き出したすず子くんが同僚に向かって「とあるスーパー」の特大チラシを見せ、呟いていた。「あー、懐かしい。5倍ポイントか」 「どこの店舗で働いとったと?」「さくらです」「あ!あのさくら?プリンが有名やろ?」「プリン…?」「店前で時々売ってる・・・」「あぁ、あれですかぁ。食べたことないけど」
ワシは年齢を重ねるにつれ、段々と地獄耳になりつつある。数キロ離れた場所で交わされた会話も何故か耳に届くのである! ワシは急にプリンが食べたくなり、店舗前へ向かったが、あいにく今日はプリンの販売はなかったので、諦めて本社へ戻ったのであった。 何か大切なことを忘れているような気がするぜよ。さくらでは大切な祝い事のひとつじゃった筈・・・。プリンの他に・・・何だったかのぅ。ワシの机の上に置かれた菓子箱を眺めながら、首をひねった。正月に実家へ戻った事務員さんからの頂き物じゃ。ワシは自分でお茶を入れながら、マイパソコンを開いた。
そうじゃ! 昨年の今頃のブログを観れば、思い出すかもしれんぞよ!! ワシはページをさかのぼっていったが、行き過ぎてしまい、昨年ではなく、一昨年の記事をとうに超えてしまっていたのだった・・・・。まあ、良い。
数日前から一つ、疑問に思っていることがある。本人に聞いてみたいが、矢木さんも私も聞けずにいる。昨日も何度か『聞いてみようか』と思ったものの、結局、思っただけで、聞く勇気がなかった。遅番だったので定番商品が稀に残っていることもあるが昨日は無さそう・・・・だったが、念のために副店長に聞いてみた。
「定番商品は、もう残っていませんか?」
「定番はもうないよね、曽我さん?
あれ? この御菓子の箱は? 新規?」
まだ担当者の梅子さんが残っていたので、
『定番商品の新規の御菓子』だと簡単に判明。
箱の中からは、玩具菓子の ウルトラマンが登場した!
「わっ! これウルトラマンチョメチョメ(正式な名前は私は忘れた)だぁ~」
玩具付きのウルトラマン御菓子を手にし、目を輝かせたのは曽我くん。
「分からん」
と、桃木副店長。
「初代のウルトラマンなら分かるよね・・・でも、最近のは・・・」
と梅子さん。
ここで、一番若いカトくんがPCに向かっていたが、立ち上がった。
今、旬のものはカトくんが一番 詳しいだろ~な~カトくんは、玩具菓子を手にし、ひっくり返してみた後、
「何?これ? いっちょん分からん」
クールにPCに向かい直す背中が ちょっと年齢詐欺?を思わせた・・・
ほんまに21才で?
「副店長のようなこと、言うな~」
と、曽我くん。
「やっぱり、男の子は、こういうものに目がないね~」
と言った梅子さんの台詞が何故か わびしかった・・・。
疑問というのは・・・
カトくんは年齢をごまかしているのではないか? ということではなく・・・。
「矢木さん、カトくんは熊本へ行ったんですか? シフトは連休になっていたけど? 本人に直接 聞くと、なんだかお土産を催促しているみたいでしょ? だから聞けないんです・・・木曜日は休みだったし、何か聞いていませんか?」
「木曜日の朝、バックの机の上に菓子箱が置いてあったけど、まだ、封を切られてなかったんよ。だから触らなかったけど。あれがカトくんからのお土産かな~と思ったけど。 帰りに見たときは、もう開けてあって、中身が あまり残って無かったような・・・???」
「岸辺さんは、お土産はカトくんの笑顔でいいよって言っていました。そんなに気を遣わなくていいって」
それでは、カトくん。
お土産のスタンバイを
「お土産は、僕の笑顔です」
明日、リクエストしますので よ~く練習しておいて下さいっ!
そして一夜明け・・・・
朝の出勤時間。
プラットホームからバックへ入ろうとすると、桃木副店長が入荷商品を長台車に積み替えている所だった。
まだ、オープンまでかなり時間があるのに・・・早いっ!!!
桃ちゃんは、スウィングドアを開け、ひとこと!
「お嬢さん、パラダイスへようこそ!」
「えっ? お嬢さん?」
一年前の過去記事を出版社用のサイトに毎日アップしなおしている為 昨年の今頃は、こんなことがあったんだっけ・・・と思う。
一年前は、矢木さんがお客様から「お嬢ちゃん!」
と、呼ばれ、かなり?話題を呼んだ。
お嬢さん・・・ではなく、チャン! そういうわけで、桃ちゃんに「お嬢さん」と呼ばれ、吹き出しそうになった。キャハハ!
着替えてプラットホームでカット台車にラーメンを積んでいると、今度はカトくん登場!
「暑いですね・・・」
と、ひと働きしたカトくん。 そうだわっ!あ・の・こ・と!を聞くなら、今しかない!
「熊本へ・・・行きましたか?」
カトくんは、姿勢を正して?
「はい、行きました」
「では・・・お土産の笑顔は?」
本当は、矢木さんや岸辺さんも居るところで、
「それでは、カトくん、お土産の笑顔のスタンバイを・・・どうぞ 桃ちゃん、第二カメラOK??」
と、いいたい所だが、これは勘弁してあげましょ~ね! カトくんは熊本弁で、
「どげん笑顔なん?」 (どんな笑顔?)
お土産用の笑顔とは、どんな笑顔?? と戸惑い??つつも
テレまくりながら、笑うカトちゃんだった!
そう!
その笑顔!(^0^)
NGなしの一発オーケーでした♪
そうじゃった! 思い出したぞよ。 何故か土産話の記事を読みながら、思いだしたワシ。 本日は、カトの・・・
そして・・・・熊本帰りのお土産、あの笑顔から月日は経ち、今日は2010年1月4日。カトちゃん、23歳の誕生日おめでとう~♪
いつも変わらぬ笑顔で周囲を癒してください。
すず