やっと…発売開始しました

　　

 

随分前から予告していた絵本、「ゆうちゃんとスズメのピピ」が数日前から遂に発送開始となりました。、まだ活字化されるか否か分からない時期から早々にご注文&御予約頂いたお客様、大変お待たせしました。　

　奥付けに記された発売日は、私の希望で祖父の誕生日である9月20日。　私の作品にいつもしっかり目を通してくれていたおじいちゃん。きっと天国から見守ってくれていることでしょう。　実際の発送開始は多少遅れ10月7日のため、まだ、お手元に届いていない方は、もうしばらくお待ち下さいませ。

　甥っ子ゆうちゃんの為に何かこの世に残したい…そんな想いで描いたこの作品誕生から数えると、紙に印字された製本になるまで　1年7カ月という歳月が流れました。先程、ブログの過去記事をチェックし、この童話がブログに初登場した日を確認したところ、2011年3月5日。　それは東日本大震災の　わずか6日前でした。　ゆうちゃんに会う為に関西へ向かう途中の新幹線の中に居た時、あの地震が発生したのです。　普段、豊かな自然は私達の心を癒してくれる存在ですが、改めて自然災害の恐ろしさに打ちのめされた瞬間でもありました。

　何も言えない…何も出来ない…だけど、こんな時だからこそ…

　そう、こんな時だからこそ…心が求めるのは本であり音楽なんだ…　中学生の時、初めてお会いした時から数えて二十数年ぶりに再会したシンガーソングライターむたゆうじ氏の東日本大震災復興支援コンサートに（大きな声では言えないけどボラ・スタッフとして）参加させていただいたのも、このため。　確かに本も音楽も空腹を満たしてはくれない。自然を前にすると、人間なんてちっぽけな存在なのかもしれない。　それでも誰かの心に語りかける存在である音楽の力って、やっぱり凄いよね…　これまでの人生において、あらゆる文学や音楽に励まされて生きてきた私が、今でも何かを創作し続けようとする理由はココにあるのだろうと思います。　それが　たとえ　どんなにちっぽけな作品であったとしても…ね。　　　たったひとりの伝えたい人の為に書く…　　多分、私は今後も　そうして生きていくんだろうなぁ…と思います。

　　自然、動物、人の共存と　それぞれの役割。　前回の絵本、『ボクらのこころは　なないろきんぎょ』から通じるテーマでもありますが、この世に生まれたからには、それぞれに与えられた『役割』がある筈。　自分にとって生きる上でも信念とも言える金子みすずさんの言葉、「みんな違って　みんないい」　このメッセージを前回同様、絵本の中にちりばめたつもりです。　伝わらなかったら御免なさい。　それは作者である私の力不足です。　しかし、そこは画家の伊藤晴美さんが描くイラストが私の気持ちを表現して下さっています。　伊藤晴美さん、ことピノコちゃん、心からありがとうございました

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すず