健康を科学する!

豊橋創造大学大学院健康科学研究科生体機能学のつぶやき

現代のペスト菌が中世の「黒死病」菌と酷似している

2011-10-18 08:30:31 | 研究
中世ヨーロッパで大流行したペスト菌のDNAが、アフリカなどに現在も広がるペスト菌と非常に似ていることがわかったそうです(ASAHI.COM)。1348~50年ごろのペスト犠牲者が埋葬された英ロンドンの墓地の4遺体の歯髄から、ペスト菌に特有のDNAを検出して遺伝情報を調べると、感染症を起こす遺伝子は660年経った現在の菌との違いがほとんどなかったそうです。当時ほど感染が広がらないのは、気候や社会環境の変化のせいではないか、と推定しているそうです。14世紀半ばに流行したペストは、黒い発疹ができることから「黒死病」とも呼ばれ、5年間でヨーロッパの全人口の30~50%が死亡したともいわれています。日本では1926年以降、感染者は出ていませんが、厚生労働省検疫所によると2004~09年にアフリカやアジア、アメリカの16カ国で1万2503人の患者が確認され、843人が死亡しているそうです。
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