いつもいつもよいニュースばかりではないですね。体内埋め込み型の人工心臓の移植患者が、手術から8か月後に死亡したことが明らかになったそうです(AFPBB NEWS)。死亡したのは、同国で手術を受けた2人目の患者だったそうです。匿名を希望したこの69歳の男性患者は昨年、仏バイオメディカル企業カルマの臨床試験で人工心臓の移植を受けたそうです。当時、男性は既に末期症状を発症していたそうです。カルマによると、男性患者は「循環虚脱」のために病院へと搬送。男性患者の人工心臓は正しく動作していなかったため、新たな人工心臓が移植されたが、男性は翌日、術後の合併症により死亡したというもの。人工心臓は、慢性心疾患の患者に対する一時的な処置として長年利用されてきましたが、カルマが目標として掲げているのは、移植待機中の何万人もの患者に長期的な解決策を提供することだそうです。カルマが開発した、患者の胸部に埋め込まれる内蔵型の人工心臓ユニットは、合成物質と動物性組織を併せて作られているそうで、本物の人間の心臓の形状と機能を再現することを目指しているそうです。血液凝固や患者の免疫システムによる拒絶反応が起きるリスクを減らすため、人工心臓の素材には柔らかい生体適合物質が使われているとも。電源はベルトで体に装着するリチウム電池を使用するそうです。人工心臓の最初の臨床試験では、術後2か月半で患者が死亡し、昨年3月2日に終了。このたび死亡が明らかになった臨床試験2例目の患者は、約1か月前に仏メディアとのインタビューで、サイクリングに出かけられるようになり「回復」したと話していたそうです。カルマによると、欧米では10万人近くが心臓移植を必要としているそうですが、移植に使用可能な心臓の提供数は約4000と少ないそうです。ちなみに、心臓病は世界の死因の第1位。現在の臨床試験では、患者4人を対象に実施される予定。3人目の患者は先週、同社の人工心臓を移植されたばかりだそうです。第1相臨床試験は、患者が術後1か月生存すれば成功とみなされるそうです。カルマはその後、患者20人を対象とする第2相臨床試験を実施する見通とのこと。
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