健康を科学する!

豊橋創造大学大学院健康科学研究科生体機能学のつぶやき

睡眠不足が心臓病死亡リスク

2017-06-03 08:30:27 | 研究
糖尿病、肥満、高血圧や高コレステロールなどの危険因子を持つ人では、十分な睡眠を確保できないと、心臓病や脳卒中による死亡率が倍増する恐れがあるとする論文がJournal of the American Heart Associationに発表されたそうです(AFPBB NEWS)。研究は、米国Pennsylvania州で実施された成人1344人を対象とする睡眠調査に基づくもので、被験者の平均年齢は49歳、全体の42%が男性とのこと。調査に参加した被験者らは、一連の健康診断検査を受け、睡眠検査室で1夜を過ごしたそうです。検査の結果、被験者の39%強が、心臓病の危険因子を少なくとも3つ持つ「メタボリック症候群」で、心臓病危険因子としては、体格指数(BMI)30以上や、コレステロール、血圧、空腹時血糖、中性脂肪(トリグリセリド)などの値が高いなどの症状があったようです。平均16年に及ぶ追跡調査を行い、この期間に被験者の約22%が死亡したそうです。検査室での睡眠時間が6時間未満だったメタボリック症候群の被験者グループは、保有する心臓病危険因子が2つ以下のグループに比べて、心臓病または脳卒中による死亡率が2.1倍高かったというもの。また、睡眠が短いメタボリック症候群の人は、症候群を持たない人に比べて全ての死因による死亡率が1.99倍高かったそうです。睡眠を6時間以上取った高リスク被験者グループの死亡率は、健康な被験者グループの同1.49倍。成人は1晩に7~8時間以上の睡眠を取ることが推奨されるそうです。

http://www.afpbb.com/articles/-/3129552
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