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オフェンスは機能するでしょう

2013-09-06 06:59:00 | イーグルス
 ファイナルカット後の入れ替えも済み、PSも8人入りました。2013年の開幕戦は今のメンバーで迎えるのでしょう。

QB スターター Michael Vick
バックアップ Nick Foles  Matt Barkley
 春から同格扱いでスターター争いをしてきましたがプレシーズンゲーム2戦目が終わった時点でVickがスターターに指名されました。
 Vickの課題はプレイ前とプレイ中の状況判断でしょう。ブリッツが来るかどうか、ハンドオフをするかQBキープするべきか等、Vickにそれが無いのを見越してゴールライン前で決め打ちのギャンブルプレイ(頭が良いQBなら裏を突かれるようなプレイコール)を簡単に食らうのを今年も見るのは嫌なのですけれどね。
 Folesも良いプレイをしていますが、QBキープ時にトリックプレイをしないとスピード不足で通用しない面が見られます。足の速さは変えられません、ハンドオフフェイクからのパスを磨くなど走らない部分でアピールするしかないです。
 これまでのキャリアは常にスターター、NFL歴代でも最も試合で投げてプロ入りしたQBの一人であろうBarkley、投げるフォームも文句なし、悪い見方をすればこれ以上伸びないかもしれません。
 NFL最速のVickと鈍足バックアップ2人、QBツープラトンはやらないでVickで行くようです。怪我無く、ターンオーバー無く、これが出来ればVick復活が見れるかもしれません。

RB スターター LeSean McCoy
バックアップ Bryce Brown  Chris Polk
 ゾーンブロックとMcCoyのカウンターの相性が良いのは間違いありません。インサイドでもう少し強さが出れば良いのですけれどね。
 縦の切れ上がりが持ち味のBryce、大外を回るスピードとインサイドを抜ける2択攻撃がOL整備された今年は効きそうです。古典的なワンカットゾーンの思い切りが欲しいところです。
 今年は怪我無く来ているPolk、売りのパスキャッチで少しドロップが出ていますが横にスイングする動きにインサイド抜けてからパスを取るWCO仕込みのルートが良い組み合わせです。
 3人の個性、3人がそれぞれ裏表のプレイを持つ事、Chipのランオフェンスを表現することが出来るタレントが揃いました。

WR スターター DeSean Jackson  Riley Cooper
バックアップ Jason Avant  Damaris Johnson  Jeff Maehl
 怪我の前まで700ヤード、そのまま行けば1200ヤード程度の数字を残したはずです。契約更改した去年は集中したプレイでした。
 黒い白いのトラブルがどう影響するかまだ見えてないCooper、ファーストチームでやれるのかはまだ分かりません。たまーにターゲットになるくらいが丁度良い選手なんですよ・・・
 2TEセットでカットの危険とも言われていたAvant、スロット専用なのかワイドアウトでも使われるのかはCooperと競争になるのでしょう。サードダウン専用は勿体無いです。
 リターナーとして成長が見えるDamarisですが、レシーバーとしてはサイズ重視のChipシステムに合わないかもしれません。
 Chipのシステムを知るMaehiですが、トレードされて1試合だけですし何が出来るのかは分かりません。
 DeSean,Damarisのスピード、Cooper,Avantのパワー、左右で役割分担することになりそうです。CooperがT棒と組んでいた時のシステムで覚醒するのか、Jeremy Maclin不在をユニット全体でカバーする事がまずもっての目標になります。

TE/FB スターター Brent Celek  James Casey
バックアップ Zach Ertz  Emil Igwenagu
 Chipシステムに合わないように見えるCelek、ゾーンリードのTEはブロック難しいです。対面を取らずに行かせるプレイでそのあとどう動くのとか、慣れるまで時間掛かるかもしれません。
 Chipシステムの肝になり、モーションからルートに出たり人数のミスマッチからのランなど多彩な動きをすると思っていたのですが、案外出番が無いCasey・・・スイープ系のランが増えてくると面白いのですけれどね。
 ミドルゾーンでのミスマッチメーカーになるのが期待されるErtz、まだ動きが未熟ですし本格化には少し掛かりそうです。イージーなキャッチミスが多いのも悪い意味で評判通りです。
 Clay Harborを追い落としたIgwenagu、どこで使うんだろ・・・TE4番手を考えればSTでHarborより良かったと言う評価なのでしょう。
 Chipの2TE3TEシステムでどう使っていくのかが楽しみでもあり、やっぱりレシーバーとしてはTEよりWRが良い事を実感しつつもあります。OL全体と逆方向にHB1枚リード付けてのカウンターランとか見たいですけどね。

OL スターター Jason Peters  Evan Mathis
Jason Kelce  Todd Herremans  Lane Johnson
バックアップ Allen Barbre  Dennis Kelly
Matt Tobin  Jullan Vandervelde
 アキレス腱断絶で1年休んだPeters、練習再開後ハムの怪我で調整が遅れています。体作りが遅れているのは仕方が無いですが、練習での動きをChipは絶賛していましたし問題ないでしょう。
 怪我が多くて出世しなかったのに、怪我人が多発するなら無事生き残るようになったMathis。大きく振るゾーンはMathisの機動力が活きるシステムです。
 膝の怪我から復帰したKelceは後遺症を感じない動きを見せています。LBを拾いに行く動きの良さは健在ですが、パワー不足は改善する必要が有ります。
 RTからRGにコンバートされたHerremans、膝など怪我で調整が遅れています。LG時代パワー不足を努力で解消しましたが、RTではスピード不足が見えました。RGコンバートでスピード不足が目立たなくなるのかパワーー不足が目立つのか、最古参のベテランは岐路に立ちます。
 1巡4位指名のルーキーLane、ライバルKellyに打ち勝ってスターターを確保しています。とにかく速い、運動能力はPeters以上です。あとは対応力を含む経験を積む事が必要です。
 これまで6年間でスターター8試合だったBarbreですが、Peters不在の間LTのファーストチームで素晴らしい動きを見せています。G/Tの万能バックアップとして貢献してくれるでしょう。
 背中の怪我で大きく出遅れ2-3試合は欠場が決定しているKelly、やっと練習に復帰したようです。ルーキーだった去年怪我人の穴埋めで経験を積みました、怪我が完治すればG/Tのデプスを厚くしてくれるはずです。
 ルーキーFAから53人枠に残ったTobin,プレシーズン4試合目でも後半からの出場とサードチーム扱いだったのですが、ロスターに滑り込みました。今年はアクティブになる事無く終わるでしょう。
 Gとしてドラフトされ、放出と再契約を繰り返すVanderveldeですが、Cとしてロスター入りしています。C/G兼任3人によるバックアップ争いに勝った形ですが、Cとしてのスナップ・ブリッツアジャストの技術は低いです。
 G/Tのバックアップは層が厚く、BarbreとKelly2人ともスターターでプレイする事が出来るでしょう。逆にCは経験不足と言うかやった事が無いVanderveldeを残しました。Kelceにアクシデントが起こると致命的なダメージになります。


 オフェンス全体として、Chipのリードオプションをやる人材は揃ってますね。機動力があり、サイドラインまで走れるOL陣。スピードスターDeSeanとダウンフィールドブロックが出来るCooper、パスを取ってブロックが出来るTE。そして、個性的なRB3人。
 あとはVickがボールキープでのスピード以外のQBに必要なリーダーシップなどの精神頭脳面で成長を見せるだけ。放任主義のAndy Reidから常に成長しない選手は使わないと公言するChipに変わる事でVickがどう変わるのか。1巡1位指名から10年以上、全く頭脳面で成長しないように見える未完の才能にとって最後のチャンスになるのでしょう。

 プレシーズンゲームを見て、オフェンスは確実に機能するでしょう。クイックテンポでも簡単に3andOutにならなければディフェンスには負担を掛けない。Chipは大見得張りました。これを実証出来るのか、チームとしての大前提はこの点に尽きます。
 そういう意味で、良い時は良い、悪い時はまるで駄目のVickで良いのか?Folesがサードダウンクリア能力高いと言い切れないのも難しいのですけれど。