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Lito>Samuel

2008-03-19 19:55:34 | イーグルス
 Asante Samuelを獲得した時からいつか書こうと思っていましたが、Lito Sheppardの処遇が決まってからでもいいかなとも思っていた事を書きます。
 Samuelの加入で本来Litoの定位置であったLCBはSamuelに与えられる事がAndy Reidから公表されています。同時にFA解禁前から噂になっていたLitoの放出が現実味を帯びてきました。あれから3週間トレードの申し込みは有ったようですが、Larry Fitzgerald獲得失敗以来表立った動きはありません。
 Litoがチームに残る場合、これまでRCBのスターターだったSheldon Brownが弾き出されLitoがRCBのスターターになるでしょう。連続してプロボウルに選ばれているSamuelと怪我が無ければプロボウラーのLitoのスターターコンビに実力的にはいつプロボウルに選ばれてもおかしくないBrownがニッケルに控える素晴らしいCBユニットが完成します。カレッジまではSも兼任していたBrownをFSに回し、Brian DawkinsをSSにコンバートする事も考えられます、そういう意味では無理にLitoを放出する必要はありません。
 しかし、Litoは5年30ミリオンの契約に不満を持っているとも言われています、Samuelが6年57ミリオンの契約をした事を目の前で見ているわけですし不満を抑えてチームに合流してくれるかは不明です。キャンプをホールドアウトする事が有ればトレードに出すにしても価値が下がりますし、トレードするとすればドラフト前かドラフト当日になるでしょう。

 ずっと考えていたのは、Samuelを取ってLitoを出す事に何の意味があるのかという点です。私はLitoの方がSamuelよりもCBとして良い選手で有ると考えています。
 SamuelはINTを量産してきました、これはNEの通常業務の中にどこかINTを狙う罠を仕掛け続けるディフェンスシステムによって生み出された物でしょう。ショートからミドルに掛けてのマンカバー・ソーンカバー能力は素晴らしいのですがストレートスピードと言う点では一流ではありません、マンマークが増えるEaglesのシステムでWRを追い続けるようなプレイをした時にスピード不足が表面化する可能性は高いと考えます。NEのようにダブルチームがいつ来るか読めない、常に罠を仕掛けられているかもしれないと言う危機感の持たせる事が出来ない素直なシステムのEaglesではサイズが無いSamuelの欠点の方が目立ってしまうかもしれません。
 Sのサポートを受ける事でWRのマークから外れ、ミドルゾーンでフリーカバーをしてINTを狙う事を許される事から生まれる大量のINTをEaglesで生み続けるのは難しいでしょう。

 その点、Litoは天性のスピードを持っています、どこまで追い続けてもWRに千切られる場面はほとんど見ません。INTを量産することも可能ですし、試合を決める場面でビックプレイをする事が出来るスター性も持ち合わせています。ただ、ランサポートが全く出来ませんし、怪我への弱さは問題です。最近4年間で3回最終戦に出場していないのですからどれだけ高い能力を持っていても発揮出来なければ意味が無いと考えるのも仕方が無いでしょう。

 Litoの怪我の多さを懸念した結果、健康なSamuelに取り替える事を選んだのかもしれませんし、ただそれだけで取り替える事を選んだわけではないのかもしれません。
 BrownとSamuelが残る事になれば、共にショートエリアに強くディープスピードに欠けるCBコンビになります。こういうCBを揃えると言う事はカバー2のようなパスラッシュ重視でディープには投げさせない事を最優先に置いたシステムを構築するのではないかとも考えられます。Cris GocongがSLBに居る以上はLBにゾーンカバーを任せるカバー2には移行しないでしょうが、DEに戻す事まで考えているのだとすればシステム変更をする可能性は有ります。ドラフトでDE指名する可能性が高いと言われているのですが、FAでChris Clemonsを獲得しDEの頭数は足りています、GocongをDEに戻し、ドラフトではスピードタイプのLBを獲得する事でOmar Gaither,Stewart Bradleyとコンビを組ませてカバー2に移行する可能性は0%では無いと思います。まあ、そこまでやるのであればFAでカバー2経験の有るLBを獲得するでしょうけれど・・・。ただ、同地区にスピードと競り合いの強さを兼ね備えたWRが居る以上、ディープに走られたら負けを覚悟しなければなりません。小柄なSamuelを獲得したのですからなんらかの手段をパスラッシュの方で考える必要が有ります。

 Litoを出さずに済むならば、それは素晴らしいDB陣を形成する事になるでしょう。しかし、トレードが現実的な交渉段階にまで進んだと言われるLitoが残る可能性は低いと思います。その場合にLitoとSamuelを入れ替える事になりますが、キャップヒットが3倍増するこの入れ替えをする必要が有るとは思いません。Samuel加入に掛けた投資だけの成果を回収する事は簡単ではないでしょう、私は今回の動きを今の段階では歓迎していません、ドラフトが終わった時に別の評価が生まれていると良いのですが。

2年契約

2008-03-18 18:58:08 | イーグルス
 FAで加入したDan Kleckoは2年契約でした、まだ契約内容は明らかになって居ませんがミニマムに近い契約でしょう。Klecko本人も2年契約でもキャンプでカットされる可能性が有る事を理解していますし、Jason Davisとの競争になります。
 Thomas TaoehはカレッジでRB/FBでしたが、その前のスターターJosh ParryもLBからのコンバートでした、元々出足とパワーと言う点ではFBとLB共通の特性ですしKleckoのFB専念が成功する可能性は低くは無いでしょう。ただ、NE,INDとはオフェンスのシステムが大きく違いますしWCOを理解するのに時間が掛かる場合、2年間チームに帯同しているDavisの方が有利でしょう、DavisもLBからのコンバートですが2年間FBに専念しています。これもゴールライン前専用のFBとしての起用ならば問題ないですしFBをどれ位の割合でプレイに起用するのかによっても残し方が変わって来ると考えます。2006シーズンのデータですがシングルバックが54%、ノーバックが2%です、FBを入れるのは(Westbrook,Buckhalter同時投入も有りました)オフェンスプレイの40%程度です。Kleckoを使うのであればもっとFB投入するプレイは減る事になるでしょう。

リサイクルしましょう

2008-03-16 20:15:46 | イーグルス
 DETをカットされたRB Kevin Jonesがインタビューで出身地に近いEaglesでプレイする事は昔からの夢だったと答えています。元1巡指名でルーキーシーズンには1133ヤードを稼いだのですが、その後は怪我に悩まされて数字を落とし続けていました。去年右膝の手術をしIR入りし、先日カットされました。怪我をする前からパスに極端に偏ったオフェンスの為に出場機会が減っていましたし、チームはDENからトレードで獲得したTatum Bellをエースにする方針のようです。
 5-11で228ポンドとBrian Westbrookより一回り大きいJonesはインサイドを切り裂く事も出来ますし、2006シーズン61キャッチしている事を見るとパスレシーブも期待できるでしょう。そう言う意味ではWestbrookとコンビを組むRBとして最適ですし、本人の希望があるのならば加入を考えても良いのではないかと思います。
 問題は右膝の状態です。本人は7月までには回復すると言っていますが、McNabbが回復に時間が掛かってしまった前科も有りますしチームが契約する決断をするかどうかはあまり期待しないほうが良いかもしれません。ギャンブルと割り切って1年契約をするのは面白いと思います、キャンプに間に合うようならば今シーズンで契約が切れるRyan MoatsでもCorrell Buckhalterでもカットすれば良い訳です。このままWestbrook-Buckhalterコンビでシーズンを迎えるよりはJonesを確保するのは素晴らしいと思います。


 もう1人SFをカットされたDarrell Jacksonに興味があるという噂も有ります。今回のカットはBryant Johnson、Isaac Bruce加入と契約が原因で怪我ではない様ですし、元SEAでWCO理解も問題ありません。爆発的なスピードを持っている選手ではありませんし怪我も多いのですが、怪我が無いシーズンはコンスタントに1000ヤードを突破していますから能力的には全く問題ありません。タイプ的にReggie Brownと似ていますが、片側をKevin Curtisで固定し逆側にJackson,Brownで良かった方を入れ、もう1人がスロットに回る事になればWR陣のレベルアップに繋がります。
 スターターになるだけの能力も持っていますし、年齢的に衰えが見えたとしても3番手の底上げになってくれれば十分ですから是非獲得に動いて欲しいものです。

Klecko契約合意

2008-03-15 21:40:17 | イーグルス
 Philadelphiaを訪問していたDan Kleckoと1年契約で合意したようです。現在フィジカルチェック中で合格すれば正式に契約する事になります。

 EaglesではFBとして獲得する事になります、Jason Davidとのロスター争いになりますが、2年連続IR行きのDavisとこれまでのキャリアで400スナップ程度しかFBでプレイしていないKleckoのFB争いは極めてレベルの低い競争になるでしょう、それでもDavisの不戦勝になるよりは遥かにましです。ドラフトでFBを獲得する事も考えられますが、レシーバー同様にWCOを理解するのには時間が掛かりますからドラフトに大きな期待はしない方が良いでしょう。
 
 オフェンス1人目の強化はFBでした、これが強化なのかTapehに逃げられた為の補充なのかが問題ですが、MINに近い情報だと再契約のオファーは無かったとTapehの代理人がコメントしているようで、Tapehは不必要だったと言う事になります。Davisに期待していると好意的に取って良いものか、FBは重要視しないシステムに移行するのかは不明です。ショートヤード用にFBは用意するものの、通常は3WRセットや2TEセットを起用するのだと考えれば270ポンドのKleckoを獲得する事に納得が出来ます。
 今後WRのドラフト上位指名が有るならばKevin Curtis、Reggie Brownに加えて3WRセットが増えるでしょう、フランチャイズタグを貼ったL.J Smithの長期契約交渉が不調に終わり単年契約でシーズン終了後放出する事になるのならばTEのドラフト上位指名が有るでしょう、その際には2TEセットが増える事が予想出来ます。今回のFB獲得がFBの使い方を限定して普段はレシーバーを増やすという事なのかもしれません。

WR補強は必要なのか

2008-03-15 01:34:09 | イーグルス
 これまでの所、FA・トレードでの補強が失敗に終わっているWRですが、1110ヤード獲得しているKevin Curtis,780ヤード獲得しているReggie Brownの2人で1890ヤード稼いでいます。スターターコンビで1900ヤード稼いでいれば十分な数字だと思うのですが、なぜWRの補強が必要と騒がれるのかを考えてみます。

 へんてこデータの宝庫Football Outsiderによると、Curtisのパスキャッチ率は57%となっています、これは1000ヤード級のWRが軒並み65%程度の数字を残している事を考えれば極端に低い数字です。Donovan McNabbの荒れ球と無理なロングパスが多かった事を差し引かなければかわいそうなのですが、数字としてはエースレシーバーとしての数字ではありません。そしてシチュエーション毎のデータ(3rd&1なら2ヤード獲得でもプレイ成功だし、3rd&10では9ヤードでも失敗と考えての修正値)ではリーグ34位のWRと言うランク付けです。ヤードは稼いでいてもいざと言う時に必要なヤードを取っていないと言う事なのでしょう、これも動けないMcNabbにも原因はあるのですが・・・。単純な獲得ヤードではリーグ16位のCurtisですが、このデータを元にするとそこまでの活躍はしていないと言う事になります。
 そしてBrownに対しては更に酷い評価になります。リーグ45位の780ヤードを稼いでいますが、パスキャッチ率は55%とCurtisより更に低く、シチュエーションを考慮した修正値では64位と評価されています。実際サードダウンショートで5ヤード程度のパスをポロポロ落としていましたしこの評価も仕方が無いでしょう。
 つまり、ヤード数では16位と45位のWRコンビであり、32チームと言う事を考えれば平均的なNo1WR Curtis,No2WR Brownを擁していると考える事が出来るのですが、Outsiderのデータから考えると34位と64位のWRコンビになってしまいます。2人共No2WRとしては十分だがNo1WRとしては物足りないと言われ続けていますが、そういわれても仕方が無いデータが残りました。
 
 ただ、このデータを見てだからエースレシーバーが必要だと簡単には言えません。TE L.J Smithを怪我で欠く事が多くWRに負担がかかったのは否めませんし、3番手のWRを3人で試合毎に入れ替えて使うような状態だった事も考慮するべきです。L.Jがスポーツヘルニアから復帰するでしょう、3番手のWRがもう少しましになればCurtis,Brownの数字も良くなる(ヤードは減ってもシチュエーション毎の数字は良くなる)と考えます。そう言う意味でも高いお金やLito Sheppardを放出してまでプロボウル級のWR獲得を狙うのではなく、3番手のWRの底上げを考えれば十分と考えているのですがFA戦線を見てもARIのBryant Johnson、SEAのD.J. Hackettくらいしかもうそれだけの能力が有るWRは残って居ません。事実上補強に失敗した現状を考えると、ドラフト上位でWRの指名をするべきと考えるのも仕方が無いのかもしれません。
 1巡でBrownに替わるスターター候補を指名するのは無駄のような気もしますが、例年通り3-4巡で3番手にすらなれないようなWRを指名しても意味がありません(もちろん当たりくじを引く可能性も有ります)3番手で良いのならば2巡で、Brownからグレードアップする事を考えるのであればやはり1巡WR指名と言う事になるのでしょう(別のポジションの事を考えなければの話です)
 
 BrownはT.Oのトラブルで急遽スターターに抜擢され、見事にそのシーズンのルーキーWR最多獲得ヤードを記録しました。しかし、複雑なシステムの為にルーキーWRが活躍した事が無いのがEaglesの歴史ですし、実際BrownにしてもT.O離脱までは1試合1キャッチの数字すら残して居ません。この事を考えると、1巡でWRを指名したとしても勝負を掛ける2008シーズンの戦力アップになるのかは微妙でしょう、FAでの戦力補強に失敗した事は大きな影響を与える事になりそうです。