寝正月を決め込んでいたが、夫に促されて、近くの志度寺へお詣りに。
「無染庭」という七つの巨石を置く禅式枯山水の庭がある。
京都の竜安寺石庭を造った細川勝元が完成させた。
立派なお庭である。
いつも閑なたたずまいで、お正月でもある事から特に淑気の感が一段とする。
🍒 石庭に日矢はななめに淑気満つ
ここには、曲水の宴を開いたこともあろう、立派な池がある。
現在は草は枯れたままに木も手入れはいつやったのか想像さえつかぬ荒れ放題の庭になっている。
曲水式庭園は室町時代の作庭で、大きな石を組み合わせ、作庭をした当時はどんなに美しかったかと目を閉じて想像をする。
つくずくとこのような庭をそのままにしている、お寺さんの経済状況も想像できることから地元民としては、勿体ない宝の持ち腐れだと思う。
🍒 三日なる禅林海の凪ひでをり
ここの寺は鳥が沢山いて、賑やかに鳴いている。
鳥の声に耳をすますのは、いつものこと。
これは?何鳥。葉を落とした高木の枝に止まっていた。
🍒 人日の寺ひきもなく香けぶる
参拝者の中にはこんな方も。寒くて、お腹も二の腕も赤くなっている。
美形のおのこであった。信心は良いことだ。
🍒 初景色無心となれる石の庭
🍒 カサブラン供へ三日の海女の墓
🍒 紅い実を落として何ぞ喬き木ぞ
藩侯をお祀りする寺へ。
お詣りの梯子だなぞと冗談が。
🍒 初松籟藩侯の墓所へ石の階
🍒 谿枯れて巨岩に梵字あらはなる
🍒 千両の実や鳥どちのにぎやかに
🍒 三ケ日寝あきて寺を梯子かな
🍒 藩侯は水戸のお生まれ梅つぼむ