
☆ 山茱萸は漢名にして花はよき 森澄雄
森澄雄の句集の中にこの句。
いつも 山茱萸 の文字を書く?パソコンで打つ時、この文字は出てこない。
山(やま)を打ち、茱萸(ぐみ)を合わせて 山茱萸 (さんしゆゆ)となる。
ミズキ科の落葉小高木の花で、中国・朝鮮半島が原産だ。
なるほど!

季語歳時記に、山茱萸の実は、秋珊瑚又はやまぐみと書いてある。
三月ころ散形花序に黄色 の小さな花をびっしりとつける。
秋に楕円形の実が赤く熟す。実 の大きさ十五ミリくらい。実は薬用になる。
納得、秋になると紅い茱萸に似た実をつける。茱萸の文字はここからか。
ちなみに 茱萸は グミ科グミ属の総称と書いてある。
お亡くなりになってから、森澄雄さんの俳句に接している。
平明で、すーと心に入ってくる。何日か経ってから、じわじわと心の底に滲んでいる。
漢名だろうが、朝鮮語だろうが、横文字のカタカナだろうが、山茱萸の花を見た時に、黄色に烟っている花に、良き花だな~との感慨が。
句帳に記す時、そうか、この名前は漢名か?
私と同様、パソコンで打つ時スムースに運ばぬことがあったのかも。
そんな気がして 楽しい句だ。
🍒 山茱萸の花に風くる段畑