老人雑記

生活の中で気づいた浮世の事

    紫鷺苔

2018-03-22 10:40:19 | 俳句
       

今まで野を歩きながら、注意もしなかった野の花。
最近、気がついた紫色をした 1・5センチくらいの小さな花。
田圃の畦や土手の斜面などいたる所に咲いている。

パソコンで調べると、
「紫鷺苔 ムラサキサギコケ」と云う大層に立派な名前を持っている。

ハエドクソウ科の多年草。
花が紫色で、形がサギ(鷺)に似ていることから。
地面に苔のように根を張っているから苔も使ったとか。

花言葉まである。忍耐強い、追憶の日々、あなたを待っています等々。

忍耐強い、は理解できる。
可哀そうに、いままで、散歩の途中にあったが、特に注意も払わずに通り過ぎた。
追憶をすれば、春の野には記憶があまた。母がいて、姉たちがいて、幼なじみがいて、生まれも、育ちもどっぷりと田舎色に染まっている。

菫、おおいぬふぐり、仏の座、皆、紫色をしている。
好きな花に順番をつければ、ごめんね~ムラサキサギゴケは殿になる。

上の姉が野遊びが好きだった。
今時分だと 蕨採りのお供をよくさせられた。
田舎ならではのこんな句を詠んだことが、、、

      🐇    蕨採る牛に追はれた動悸まだ

飼い主の手を離れた牛が野を駆け出した。
牛を必死で追いかける飼い主の姿。牛から逃げて安全な場所へ身をかわした姉と私。
記憶が甦えってきた。


      🍒    春の野に座せば雲ゆく三頭山

      🍒    鷺苔や影を曳きゆく耕運機     
コメント
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