老人雑記

生活の中で気づいた浮世の事

連句 

2016-01-27 00:00:11 | 俳句
 
 
 
何年か前 息子が
「母さんの名前が、インターネットで出てきたよ」
「ふーん どうして?」
「連歌の会に行ったん」
「そんなことも、あったな~」
それだけの電話での会話。
まるで興味も無いことで、それっきり。

思い出したのは、最近になってから。
香川県出身の芥川賞作家で、高城修三氏がいる。
その方が、歌仙を巻くので、出席してくれないかと、ご近所のSさんから電話があった。
一緒に行って、歌仙の会に参加してとのこと。

連歌はやったことはなかった。
せっかく お誘いを受けて、何も知ら無いしらないでは、と一夜漬けの勉強をした。
香川で、花柳流の第一人者の方や、源内さんの子孫の方や10人くらいの女子学生が主だったメンバー。
そんな、句会だった。
それきり、連歌は忘れていた。人が足らないから、駆り出されただけのことであったから。。

その句会のことが、インターネットに載っていたのを、息子が見たらしい。

高城修三氏は、連歌の普及に力を注いでいるらしい。全国で連歌の会を開いているようだ。
昔は芥川賞を獲った作品は全部読んでいた。
連歌のことより、芥川賞以後の作品の活躍の方に、興味を持っていたが、純文学は難しい世界。余り話題の(ベストセラー作家)本は?
昔のように、私は本を読むこともしないから、失念しているかもしれない。

連歌の会に出席したのは10年も昔のこと。
忘れていたけれど、私の機が熟したのは、今。俳句に目覚めて、連歌にも目覚めたってことだ。最近の、連歌ブームに乗り掛かったわけだ。

櫂先生が、インターネットで歌仙をまいている。
誌友は、何時でも参加できるよう、常に呼びかけている。
しかし、櫂先生と連歌を繋いでいる方々は名前も通った一流の方ばかり。
恐れおおくて、歌仙が巻かれてゆく経過は読んでも、自分が参加して詠もうだなどとは、露ほども考えたことはない。
中央公論で日本を代表する方々が櫂先生の捌きで、誌上連歌を巻いているのを読んだことがある。
詩歌の世界での第一人者がうんうんと唸って作句を、していると雑誌の記者が書いている。




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春を探しに

2016-01-26 11:31:27 | 俳句
  昨日とうってかわった日差し。
近所の山の辺へ、春を探しに出かけた。
空には 春の雲が浮かんでいる。
     

 今 高速道路の二車線工事が行われている。
出入りの トラックがひっきりなしに走っている。今日は、車を除けながら、春を見つけに。

      
 
 ここの家の梅は毎年 見事な 花を咲かせている。
いつもは、散歩をしながら遠目に見る。
今日は人の姿が見えたから、声をかけて、庭から見せてもらう。

       ☆彡    岩走る垂水さきがけ梅早し 

             

       ☆彡    真空管ごと大寒の青き宙



 椿 ですかと尋ねると 山茶花です、と教えてくれる。
八重咲の山茶花はめずらしいと思った。

       🐢   咲き満ちて山茶花に翳なかりけり



 お隣の家には、もう沈丁花が咲きかけていた。紅系と白系。
昨日のあの寒さの中、蕾は膨らみかけている。

      🍒    沈丁花通りすがりの人覗き

      🍒    庭焚火に咽せてかつてのパイロット

      🍒    枝折戸を鼻で押す犬庭焚火
        


 最近は、都会で働いていた、リタイアの人が、新しく家を建てたり、育った古いを家をリホームして、田舎暮らしを始めている。
瀬戸の海が見え、そこそこに 先祖の残してくれた、土地があれば、最高に健康的な老後が過ごせる。

 梅かと思って近づくと 花桃の木であった。

        🍒     遠く見て梅と見まがう桃の花

        🍒     冬萌の畦猫車押して来る

        🍒     日脚伸ぶ一杯いかがと陶狸

 後 一か月すれば、白い枝垂れ梅が咲くから見においでなさいと、桃の木の横で会った方が言ってくださった。
楽しみである。

          🍒   春近し夕焼けを背に負ひ帰る



              


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連歌    (相撲と雪) 

2016-01-25 12:48:26 | 俳句
 昨日の、琴奨菊の優勝に湧き上がっている日本。  
良かったと思う。

   

   ☆彡    白鵬は嫌いちゃんこ鍋は好き    むめこ

ちゃんこ鍋のしり取りでつくった。
嫌いと云っても大嫌い?というより 余り傲慢になり過ぎて、反省を促す意味が込められている。
白鵬の奥さんの、お婆さんは俳人であった。
歳時記に句が載っていたが、どんな句か忘れた。
阿波の山の奧に山荘があり、句会をしていたようなことも。。。もう30年、もっと昔の話であるが、、、、。


           
 🌸 昨日の連歌に繋がれていた。

     常連になった噂の鍼灸院   のら

       鬼も逃げ出す強い信念    コロン

     十年目日本の力士優勝す    天球

       野見宿禰にちなむ町名    麦

     しんしんとあっという間に積る雪    ザリ

       母は炬燵で小袋を縫い    藍


 矢崎藍さんが主催する連歌のページを読んだ。
昨日は早速、相撲が詠われていた。
矢崎藍さんは今の連歌ブームに火を付けた方らしい。

           
   
 昨夜は寒かった。
一枚薄手の毛布を余分に着て寝た。
沖縄では、霙が降ったらしい。霙は雪の一種なので、沖縄本島で雪が降ったのは、気象庁の観測史上、初めてのことらしい。
地球はどうなっているのだろう?   

    

 我が家の玄関の前の道路。以前に5センチほど積もったことがある。
たいしたことではないようだけれど凍ると滑って危ない。雪がなくてもここの道は凍る。
 裏の庭。薄っすら、ほんに薄っすらと雪が残っている程度。

           

 姫は ストーブの前から離れない。
ストーブの前が暖かいことを承知している。
ストーブとエアコンの両方で部屋を暖めなくてはならぬ、我が家。海から吹きあげて来る風で、寒い寒い家である。
反対に夏は涼しい。エアコンも使用しなくても過ごすことができる。

お隣の奥さんの赤い車。     

      ☆彡    とがりたる畑の土塊寒土用

      ☆彡    野良犬に飯やりにゆく寒の月 




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半纏 に アップリケ

2016-01-24 11:04:22 | 俳句
 夫に買った ちゃんちゃんこ。
           
 真綿(繭を綿状にひきのばしたもの。強くて軽く ほっこりほんわかしている)の半纏で、2~3年前にデパートで見つけた時、昔が懐かしくなり買った。
子供の頃、真綿のちゃんちゃんこを愛用した。
喜んで着てくれるかと思っていたら、少しも着ようとない。
どうして、どうして、凄く、暖かいし軽いし 風呂あがりなどは最適なのに、着ればいいのに。

私には、生地が黒い縞だから、少し地味である。高価だったから、捨てるのは惜しい。それで、私が着れるように アップリケを施して、派手な女性用に変身さすことに。

         

 紅い椿の花をイメージした、アップリケを見付けて、それを見本に。
         

 糸のつっぱたことが少し気にかかるが、まずは旨くいった。
今 これを着て パソコンを打っている。軽くて、暖かい。羽毛のジャケットよりずっとずっと、暖かい。

    

 窓から撮った、今日の海。
少し 曇っていて寒そうだけれど、
テレビやラジオでの雪の情報は、我が町には及んでいない。
有難いことだ。
今日は、日曜日だから、通勤や通学の人は少し救われたことだろう。
雪に弱い、交通網。四国の高速道路もあちら、こちらで通行禁止になっているようである。

 裁縫をやりながら、時々考えた。
チクチクと針を動かしていると、俳句のことなど、思わない。
それで20年近く、裁縫に夢中になっておれたのだろう。
次はこれを刺繍。この布でパッチ。糸をかえなくては。アイロンで型を整えて、、、、、
昨日は、試しに我が心を読みながらの、針仕事であった。
俳句のことなど、全然、頭をかすりもしない。

ぼちぼち、手芸と俳句、両方を楽しめるような時間配分が必要みたいである。

昨日のしりとり俳句から。
  
      ☆彡   親不知子不知寒の月上る

      ☆彡   枝折り戸を犬が出て来る雪囲

      ☆彡   二階窓の辺風花の吹かれゆき

      ☆彡   飴屋切る飴桃桃や日脚伸ぶ

      ☆彡   塩鮭は猫にはやれぬもう飽きた

      ☆彡   風鐸の鳴りどふしなり雪しまく  

 


    






 
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答が出ない

2016-01-23 11:00:53 | 俳句
             

 このタペストリーは二枚あった。
一枚は、赤系統。
地は赤色で、全体を赤でまとめた。
新婚さんにお目出度い色なので、差し上げた。
一度、家を訪ねたことがある。
玄関から、リビングへ通じる壁にかかっていた。その壁がマンションでは、一番広い壁だと云う。
横が1メートル。縦が1メートル15センチくらいの大きさである。
我が家では今、押入れの中で眠っている。

           

チクチクと毎日 何かを縫っていた。
楽しかった。
目が疲れると、海を見る。
島影を、巨大な船が通ると、窓辺に置いてある、双眼鏡で覗く。
右の島から出て来て、左の島影に入って行く。
窓から見ていると、10分くらいだけれど、近くから見ると、スピードは出ているのだろう。
二つの島を通ると、船は段々と小さくなり、視界から消えて行く。
反対に、近づいて来る船もある。

三時ぴったり、犬が散歩の催促。
そんな毎日の繰り返しであった。

そして、手芸作品やリメイクの服が タンスや押入れに積まれて、眠っている。

 俳句を再会して、四年が経った。
手芸作品のように、答は出ない。
ヘタッピーな句は残っているが、作品と云えるものではない。
タペストリーにお点を付けるなら、80点。
俳句は?点。

世間では我が師も先生。プレバトのいつきさんも先生。
信じる人によって、どちらが良いとか、偉いとかは、言えない。
(芭蕉さんは「聖俳」だ。)
現在は世間の評価は多様になっているから、俳句の世界でも、誰が一番とは、言える人はいない。
私にとっては我が師が一番と思って尊敬している。
一方で、テレビの世界で人気物になると、その俳人が一番と信じる人もいる。

答は出ない。出す必要もない。
しかし、淋しい時がある。わからなくなる時がある。
楽しいだけの趣味では、駄目ではないかと考えることがある。
我が道を、答のない先を見つめて、ゆくだけか。

 
昨日のしりとり俳句から。
       
      ☆彡    石蕗花は絮に枯山水の庭

      ☆彡    浜焚火小舟戻りく夕焼空

      ☆彡    寒しじみ掻きし小川の懐かしく

      ☆彡    真空管ごと大寒の青き宙


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