岸田総理は、今日から欧州歴訪の予定と心得る。主な目的は、独国にてにての先進 7カ国と、続くスペイン国にての 北大西洋条約機構 NATOの両首脳会議への出席だ。参院選を来月に控える事もあり、又 NATO会合への我国総理出席は史上初だとかで、既成メディアの取り上げも「国政選挙期間中の 異例の外遊」などと揶揄する様な論調だが、折しも今春先来続くウクライナ危機を初め 国際情勢は明らかな有事モード。あくまでも緊急な必要あっての渡欧だろう。以下 先日付だが産経新聞ネット記事を引用して、みて参りたい。
「首相が G7・NATO出席へ 食糧支援や対中議論主導」
岸田文雄首相(自民党総裁) は 6/26からドイツを訪れ、先進 7カ国首脳会議(G7サミット) に出席する。ロシアのウクライナ侵攻に対して結束を確認するとともに、ウクライナの穀物輸出が停滞し アフリカ諸国などが食糧危機に直面してている問題を受け、日本として支援を表明。インド太平洋地域の脅威となっている 中国(大陸) や北朝鮮に関する議論も主導する。6/29には スペインで開かれる北大西洋条約機構(NATO) 首脳会議に出席する。
「ロシアによるウクライナ侵略は 世界の平和の秩序を揺るがす暴挙だ。こうしたことは 世界のどこでも許してはならない」
首相は 6/23 松山市で演説し、こう訴えた。サミットは対露制裁などに加え、ロシアによる黒海の港湾封鎖で ウクライナの穀物輸出が滞っている問題を協議する。小麦などを輸入する中東・アフリカ諸国の食糧危機や、世界的な価格高騰を起こしているためだ。
G7としては、西側諸国の経済制裁を原因とする ロシアのプロパガンダ(政治宣伝) を払拭し、代替の輸送ルートの確保などで協力する方針だ。日本も国連食糧農業機関(FAO) などを通じ、ウクライナの穀物貯蔵庫整備や途上国への食糧支援を打ち出す方向で調整している。
中国(大陸) をめぐっては、昨年 6月の G7サミットで日米が主導し、首脳声明に「台湾海峡の平和と安定の重要性」を盛り込んだ。今回も明記する見込みで、中国(大陸) の 力による現状変更の試みを牽制(けんせい) したい考え。
日本は来年の G7議長国で、首相は被爆地・広島でのサミット開催を表明している。ウクライナに侵攻したロシアが 核兵器の使用をちらつかせる中、首相は今回の会議でも 広島開催の意義や核使用を許さない姿勢を訴える見込みだ。
一方、日本の首相が NATO首脳会議に出席するのは初めて。現地では 日韓と豪・NZ による 4カ国首脳会議の開催も検討しており、中国(大陸) を念頭に、法の支配など「自由で開かれたインド大平洋(地域)」の実現に向けた連携を確認するものとみられる。(引用ここまで)
内政面は「検討使」と揶揄される程 曖昧な姿勢が目につく様な感じの岸田総理だが、国会の会期中も 合間を縫っての頻繁な外国訪問は理解したく思う。国際情勢が平穏なら「不用意な外遊は如何なものか?」ともなる訳だが、今は明らかな有事。原則人道面限定とはいえ、我国の対ウクライナ支援と対露制裁姿勢の表明で、諸外国の対日評価はかなり上向いていると聞く。もう外相経験が数年に亘る方だから、総理自身もその事を大切にする必要はお分かりだろう。
勿論、高騰する物価対策が不足気味など 主に内政面の生ぬるさは理解するし、そこから外交面まで不安視の保守側勢力が複数に上る事も承知している。その上で G7、NATOの両首脳会議にても 岸田総理が「滑った様な」我国益にとり芳しからぬ「妙な」約定を取り付けられたりする事のない様、せめて一国民市民として 注意して見守って参ろうと思う次第である。
我国内には、露による対宇侵略を「米国など NATO側が挑発した」などと 反西側(我国を含む) の言動の挙に出て露側を利する様な輩も散見される。こんな連中に限って いざとなると「言論の自由ガ―!」などと大騒ぎするものだが、せいぜい我国籍を返上し、外国籍になってから騒ぐのが筋だろう。勿論その時には「反日」になり下がる訳だが。岸田総理も、そうした雑音に動じない心がけはされているはずだが、それに加えて欧米側からの「変な要求」に簡単に屈する事のない様、我国益保持の為の周到な参加を願いたいものだ。今回画像も振り返り恐縮。静岡・湖西市付近の浜名湖傍で捉えた、東海道・山陽新幹線列車の様子を。