2025=令和 7年 2月も、早や最終日を迎えた。古(いにしえ)より「2月は『逃げる』」などと言われている様だが、拙実感としても どうも他の月より心もち時の経過が速く感じられるのも事実であります。
ようやく冬の出口が見えてきた様で、来月初は寒暖差あるも 降雨も予想され、春への繋がりも感じられはしそうだが、折からの空気乾燥もあって 岩手県下にては執拗な山火事との苦闘が続いている様だ。
一昨日辺りから今日までで ほぼ 6haを焼失。犠牲 1名と住宅など 80戸以上が被災の模様。道路事情などから消防車が近づけない箇所もあって、消防と自衛隊によるヘリコプター消火も試みられている様だ。犠牲被災各位への弔意とお見舞いと共に、国の対策室も立ち上げられた様だが、防災への注力を謳う石破政権は此度の火災にも的確な対応を可能とする努力を見せて頂きたい。勿論次への備えとしての「ケース・スタディ」も必要は認めるが。
その岩手県下も有力な産地とされる我国の主食・米の価格が高止まりしているのは既報だろう。往年程の消費ではないと言っても 主食なだけに我々の日常への影響は大きい。
なかんずく、最も栄養を必要とする 子ども達への悪影響が懸念もされる所。当然ながら 独り親など低所得世帯へのダメージは大きいはずだ。農林水産省の対応姿勢も疑われている様だが、以下 昨日の FNNプライムオンライン記事を引用して、みて参る事に。
「備蓄米放出決定も コメまだ 9割高く・・5kgあたりの平均価格 3892円 備蓄米は 3月下旬頃店頭に並ぶ見通し」
(政府による)備蓄米の放出が決まっても スーパーのコメの価格高騰は続いています。
農林水産省によりますと 2/10からの 1週間にスーパーで販売されたコメ 5kgあたりの平均価格は、前の年の同じ時期と比べ 9割を超える 1800円以上高い 3892円でした。前の週と比べても 62円値上がりしました。
農水省は 円滑な流通が滞っているとして 1月下旬には政府の備蓄米を放出する方針を示していましたが、店頭での値上がり傾向は 2024=令和 6年 6月以降続いています。
放出される備蓄米は 3月下旬にもスーパーなどに並ぶ見通しで、コメの値下がりにつながるかが注目されています。(引用ここまで)
末尾リンクの関連記事に譲る所もあるが、この所の米価高騰は 一部では海外でのそれと逆転する様な異常な現象も生じている様だ。生産者たる個人農家や農業法人、米価上昇を見込んだ 海外勢を含む一部投機筋による転売目的の買い占めの可能性などが指摘される様だが、主な所は農水省と農業協組JAの共同不適切という所ではないのか。
既に今の米不足は、一昨年の 2023=令和 5年夏の猛暑による芳しからぬ作況が明らかになった頃から指摘されていた様だ。その事象を的確に把握し、米不足を回避する努力が農水省と JAには求められていたはずだが、遺憾な事に 両者共積極的に向き合った形跡はない様だ。
今回決定の備蓄米放出にしても、判断が遅すぎたとされる。よくいわれる「消えた 21万t」に見合った量を放出、1年後に買い戻す計画とされるが、やはり「遅くて鈍い」印象はどうしようもなく付き纏う。
備蓄米がスーパーなど店頭に姿を現すのは、現状では来月下旬。ほぼ 1カ月後だ。それまでは 我々一般庶民は高止まりした米価に悪戦苦闘させられるという事か。まぁ覚悟はしておいた方がという感もする所だが、以後も順調に価格低下という訳でもなさそうだ。
もう一つ。長期気象情報によると、今夏も昨年まで同様の猛暑が予想されるという。もし現実のものになれば、稲の作況にしても 引き続き思わしくない状況もあり得よう。そうなった時に、当初計画通り 米の買い戻しを強行でもすれば、市場価格の更なる高騰を招くだけでなく 買い戻し価格や諸経費も上昇して、二重三重に国民負担を強いる事になりはしないか。ここは我々も注視の必要があろう。
対応の遅さが問題視される農水省だが、むしろ「見通しの甘さ」が重く捉えられなければならないと拙者などはみる者だ。石破政権も 今夏の参院選で敗れたくなくば、農水省のこうした「機能不全状態」に思い切ったメスを入れる覚悟が強く求められると思うが、果たしてできるかどうか・・。
今回画像も振り返り恐縮。先年の初夏訪ねた 当地北郊・一宮市内の JR東海道本線を名古屋へと向う 日本海側からの特急「しらさぎ」の様子を。北陸新幹線延伸に伴い、現在は福井県下の敦賀が始発の模様。以下に 関連記事をリンク致します。「毎日新聞 2/27」