表日記にも記したが、今日の当地名古屋は梅雨本番。雨足も正午を過ぎてやや強まっている感じだ。平地も良いが水利に大きく影響する山間に、一定の降雨を期待したい。
さて前回時間切れもあって中途半端に終わってしまった今シリーズ。3回目も境港に集結した連中の会話の続きです。
海亀「それでね。大国主命(おおくにぬしのみこと)様が見るに見かねて蟹さんに『1年後に、必ず柿を恵んでやるからな』と仰ったそうな。勿論それは叶えられた様に見えたんやけどね・・・」
兎「で、結果はどないやったんですか?」
鮫「そいつは俺も知りたいなー」
海亀「若ちゃん。この話して良いかい?」
若蟹「はい。良いですよ。」
海亀「それでね。大国主命様が蟹さんに、実のなった柿の木を教えて下さったの。蟹さんは喜んで『さあ、採り入れよう』とした矢先、あの猿めが現れて『俺が採ってやろう』と言い寄って来たんですって。」
兎「ハハ。奴の考えそうな事やな。」
鮫「何となく下心・・・ってヤツね。」
兎「そや。所謂『不純な動機』ってヤツやね。」
海亀「蟹さんはああ言う子だから『そうかい、それじゃ』って猿に実を採らせた訳。そしたらあろう事か、まだ青い実を蟹さん目がけて幾つもぶつけ、自分だけ良い実を持ち逃げって訳よ。そのせいで蟹さん、仕事ができない身体になっちゃって・・・。再び泣」
若蟹「本当に悔しいです。・・・」
兎「前に奴が桃が島軍にいた時、ワンどんが怒ってた事があってよ。『さんざ粗相して、手前だけ気持ち良くなりやがって!』だって。あの時も桃太郎殿の留守中に、作戦作業をサボって自慰をコイていたのを見られたらしいな。」
鮫「何だか、聞いとるのもアホらしくなる話やね。」
と言う所で兎の携帯が鳴った。
兎「はい。」
偽!大国主命(以後偽!大黒と記す)「俺だ。今、どこに居るんだ?」
兎「これはこれはお晩です!今、第某桟橋にいます。海亀さんと鮫どん、それに若ちゃんも一緒ですね。」
偽!大黒「こちらは港のすぐ外だ。もう少しで行けるから皆そこで待っとれ。」
兎「心得ました。」交信終わり。そして「今、大黒様がお越しになるそうですわー。」
鮫「了解。するってぇと、港外のあの灯は大黒様の船かいな?」
海亀「そうだね。それっぽいね。ねえ若ちゃん。あの話した方が良いよー。」
若蟹「勿論!大黒様には包み隠さずお話しするつもりです!」
そして間もなく、一同の眼前に偽!大黒のやや大きめの黒船が姿を現したのである。
以下次回。本稿はフィクションです。