最近 特に都市部にて、感染拡大の収束が見通せない 中国大陸他由来の新型コロナ・ウィルス感染症は、英国他由来の変異型が主流となり、より感染力を強めているといわれる。感染力自体が従来型より 5割増以上とされるに加え、感染者の咳などに伴う 1回当たりのウィルス排出量が これまでの 100倍超とされる所が大いなる脅威といわれる所以らしい。
この為、これまで余りなかった箇所などでも 集団感染クラスターを生じる様になり、これまで以上に外出毎の手洗いや屋内外を問わないマスクの着用、それに大勢が集まり易い 換気の行き届かない場所を避けるなどの基本対策徹底が増々必要となってきたという事だろう。予防ワクチンの接種は徐々に進められてはいるが、まだまだ世界レベルでは後発の方。特に最優先で進められるべき医療関係各位への接種が 1回目もまだ全体の 3割程度に留まっているのは遺憾な事だ。
ワクチン確保、つまりデリバリーを担う 河野太郎・行革担当相によれば、来月からは承認済の 米国ファイザー社製ワクチンの供給が安定化する見込みに加え、2例目になるであろう 同モデルナ社製ワクチンも来月中には承認の運びとなる様で、これらがクリアできれば、ワクチン製剤に関しては 一応は全国民向けの供給が見通せるという事だろうが、もう一つ不安が付き纏うのが、接種を担う医療マンパワーの不安だろう。
平時は医師と看護師にのみ認められる接種を、有事ともいえる前述感染症禍にては 歯科医師にも担える様 特例を設ける方向の由だが、厚生労働省には 速やかにこの人員面の不安を取り除くべく 最大限の尽力を願いたいものだ。又、東京都内と大阪市内に 自衛隊の医療部門をも動員して大規模な集団接種会場を来月中にも設ける由だが、必ず実現する様 準備手配を願いたいものだ。どの途自衛隊を良く思わない「市民活動家勢力」が、人道的医療活動も妨害の挙に出るだろうが、決して怯まない様 不退転の決意を以て臨んで頂きたいものだ。
さて、昭和の高度成長期までは麻疹(はしか)・風疹の予防ワクチン開発、接種で世界的レベルだった我国だが、その後の種痘や子宮頚癌予防ワクチンの副反応問題が過大視され、それに伴う医療訴訟も多発して 薬品業界の開発姿勢の萎縮に繋がり、国産ワクチン開発力は低下してしまった様だ。だがこの事象は、少なくとも一面ではやむを得ない所もあろう。
今日の日中、時折覗く様になった近所の喫茶店で読んだ地元紙・中日新聞社説がこの問題に触れ、欧米の医療安保思想を引き合いに出して 我国政府の努力不足を揶揄批判していた訳だが、確かに我国の予防ワクチン政策が後手に回ったは事実も、昭和後期から平成期にかけての種痘や子宮頚額ワクチンの副反応問題が過剰に取り上げられ、それに伴う訴訟沙汰の頻発に繋がらなければ 或いは状況は変わっていたのではないだろうか。
政府与党の対応を「平時脳のまま」と揶揄するのは簡単だ。末尾にリンク致すが、その中日紙社説にても 2009=平成 21年当時の新型インフルエンザ流行に伴うワクチンの混乱問題を期に表された 厚労省有識者会議の「国防安保の観点からも、国産ワクチン生産体制強化を」との報告書を引き合いに出しての政府批判だが、提言発出の当時は 或いは旧民主党政権だったのではないか。医療安保的思考のなかった旧民主党政権では、専門家会議の報告書が重視されなかったのはむべなるかで、その事で菅(すが)現政権を批判するのは当たらないだろう。
「製薬企業にとって開発は時間がかかり 感染症に対するワクチンの需要見通しも立ちにくい」事が分っているなら、「海外の製薬企業と対抗できる競争力を持った企業が育っていない」のは当然の事であり、現与党政権を攻撃しさえすれば済む話ではないはずだ。「欧米の様な平時からの危機意識が低く、研究開発費や人材育成を怠ってきたのではないか」などと揶揄した所で、一度目立つ副反応でも生じれば、直ちに「中止ガー、見直しガー!」と騒ぎ立てる論調で煽られれば、必要なワクチン開発も それは滞るだろう。これまでの厚労省の及び腰は事実も、それを見る側の報道メディアも 否定的な騒ぎ立てが過ぎたから、我国はワクチン後進国に落ちぶれてしまったのではないか。
国民の命の暮らしに関わる事共への脅威は「報道の自由」の保障範囲ではない。中日紙のみならず、各社局はすべからくここの所を重視した倫理を踏まえなければならないはずだが、特に左傾メディア勢力には 必要の度を超えた医療訴訟を煽る様な言動が目立った様だ。
今日の中日紙社説には、そうした「言いたい放題」の印象の一方で ワクチン開発後退を招いた事への自省の弁はなかった。朝日新聞に至っては、この問題に触れた形跡さえなく「不都合な真実はスルー」と見られても仕方がないものがある様だが。欧米では現実になっている様だが、最早我々日本人も「新聞雑誌記事を真に受ける」時代は終わりにすべきという事だろう。今回画像は少し前の春雨の日、掘割状の JR中央線・千種駅を通る貨物便の様子を。以下 参考までに、本日付・中日紙社説をリンク致します。 ワクチン確保 国産開発へ教訓生かせ:中日新聞Web (chunichi.co.jp)
なくなると困りますが、多くのマスコミは「世間を煽る」のが仕事です。煽動記事を書き、読者が読んでくれれば、部数が増え利益になります。
「参考情報にすぎない」と割り切り、距離を置くのが賢明ですね。今回のコロナ騒ぎでも、「対応が遅い」と政府を責め、臨戦体制で望めと主張する一方で、政府の規制が厳しいから、飲食店が倒産し、観光業界が疲弊すると、勝手気ままな記事を書いています。
「我国を「ワクチン後進国」に貶めた元凶は 報道論調だろう!」
今回も私は、貴方のブログのタイトルの正論に賛同いたします。正論は、地味で、目立たない言葉ですが、千種駅を通る貨物列車の姿に似ています。
いつもながら貴方の映像は、「美しい日本」を、私たちに届けています。列車に華やかさはありませんが、力強く、黙々とした姿は、たとえ錆びていても、「美しい日本」です。
勇気づけられました。
仰る様に 我国言論の歴史を支えた既成メディアの功労
を認める一方、しばしば業績優先の煽り優先に陥る志向
も考えなければならない訳ですね。
戦前も戦後も、往々にして我々日本人は 既成メディア
の論調を真に受け、言うなりの価値基準での物言い
や行動が多くあったのも事実です。
中々に難しくはあるでしょうが、これも貴指摘の様に
「利用する為の情報として」存在するのだと割り切り、
複数のそれらを組み上げて自らの価値基準を築く読解力
「リテラシー」を磨く努力が、報道論調に振り回される
事のない信念を育てる事に繋がるとも思う所です。
画像の方も一礼です。今回の様に 地味な対象でも
その光景の情趣を大切にする撮影を心がけられれば
とも思います。まずは お礼まで。