線翔庵日記



おまつり、民謡、三絃、名水、温泉、酒、そして音楽のこと…日々感じたことを綴ります。

八橋流筝曲演奏会

2016年10月01日 17時13分12秒 | 音楽
 筝曲といえば生田流、山田流等が思い浮かぶ。江戸時代の初期には《六段の調》の八橋検校が知られるが、八橋流筝曲そのものは知られることがなかった。ところが終戦後、信州松代の真田しんにより、伝承されていることが知らされたという。
 この真田家に伝承された筝曲は、長野市無形文化財となっているが、八橋流として真田しん、淑子親子の弟子たちによって、松代と東京で保存継承に努めてこられた。

 自分もその話は聞いたことがあったが、なかなか演奏を聴く機会がなかった。今年はじめて、その演奏会を聴きに松代文化ホールまで出かけた。


 出かけてみると、何と今年は第50回の節目の演奏会であった。


 演奏曲目は次の通り。

1 輪舌
2 菜蕗
3 梅が枝
4 天下泰平
5 あめつち
6 おおかみ三匹
7 さくら
8 うれしいひなまつり
9 扇の曲
10 四季の曲
11 ふるさと

5~8は松代小学校の琴クラブの子どもたち。
6は、古生田流。友渕のりえ師の特別演奏。
これ以外が、会員による演奏であった。

 八橋流の特徴として、琴爪の形があげられる。角爪の生田流、丸爪の山田流とは異なり、雅楽の和琴のように細くてやや長細い。そのため、座り方は山田流に近く、楽器に対して正面向きに座る。また出てくる音は、何ともやわらかな響きがする。
 
 こうした音楽が信州松代の地に伝承されて、真田しんにより復興、今日まで伝承されてきたことは、何ともすばらしい。また機会を見つけて、演奏を聴きにうかがいたい。

 
コメント
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