富山県民謡民舞連盟主催による「ふるさと民謡民舞まつり」があった。会場は射水市「高周波文化ホール」。そのためにいきなり、新湊の「定宿」を2連泊で予約して、出かけてきた。ETCつけて初めての富山行き。1,000円ならどこまででも行っちゃうぞ!という感じで、ず~っと高速で出かけてきた。
会場のホールは、射水市三日曽根。客はどれくらいか予想できなかった。満席にんっちゃうのかな?等と思いながら、12:30開場、13:00開演ではあったが、12:20には会場入りした。
この会は、富山県の民謡民舞を伝承している団体(ほぼ保存会だが…)によるものだ。たくさん出るので、ワクワクだ。
まず越中五箇山民謡保存会から。
「といちんさ節」「お小夜節」「五箇山追分節」。民謡ファンならば、五箇山の曲は魅力だ。「といちんさ」って、いいメロディだと思う。「追分」も信州から、富山・五箇山まで伝わったんだ~と思うとしみじみ。踊りも素朴な感じで、ステキだ。
続いて、立山町から「米道踊り」。これはあまり音源は出ていないが、自分は随分前にラジオで聴いたことがあった。新潟の「おけさ」の流れであるという「おけま」がまず演じられた。
♪おけまヤーおけま踊るなら 板の間で踊れヨ
板の響きで サーマ 三味ゃいらぬ
という歌詞で、おけさ系ながら、ハイヤ節の「サーマ」が残っている。
とっても小さな子どもが一生懸命踊っていた。可愛かった~。
さて次は「氷見網起し木遣り」。鰤など魚で知られた氷見の唄。これは木遣りだけに、伏木の「帆柱起こし」に似たメロディ。なかなかカッコイイ。
続いて、自分のお気に入りの1つ「新川古代神」。踊り付きで楽しい。最初は、暗くした中から提灯踊りからスタート。松明踊りを期待していたが、やはりホールでは無理なのかな?そして、扇子の踊りやたすきの踊りなど、なかなか面白い。
次は、高岡市から「伏木帆柱起し祝唄」。普通に聴く唄の前後に、無伴奏で高らかに歌い上げる部分があった。やはり名曲だ。
その次は、黒部市の「新布施谷節」「正調布施谷節」。「新~」は初めて聴いた。三味線、尺八、太鼓付き。「正調~」は、大好きな1曲。でも難曲でもある。いい唄だ。
続いて、魚津市の「せり込み蝶六」。これも「新川古代神」と同じく、テンポの速い踊りが面白い。唄はCD等で3分程度の収録では入ってない部分が聞こえた。そして最後は「めでた節」だった。これも楽しい。
次は小矢部市の「打込み源氏太鼓」。民謡ではないが、木曽義仲の伝承になぞらえた太鼓の曲。なかなか勇壮だ。バチをふりあげる動きがカッコイイ。
続いて、城端の「麦屋節」と「古代神」。紋付き袴の男性の笠踊りは、よく画像で目にするが、実演を見るのは初めてだ。端正でカッコイイ踊りだ。白いたすきに手っ甲、白鉢巻であった。
次は「夜高太鼓」。現在は南砺市だが、旧・福野の「夜高祭り」の再現で「夜高節」が歌われ、後半は祭りの行燈が担がれる中、太鼓が打たれた。それにしても、「夜高節」を歌った方、相当高い声を張っていた。さすが富山だ~と思った。ヨイヤサ~ヨイヤサ~♪
さて、再び黒部市から「しばんば踊り」。「柴姥」とも書くこの唄は、柴を刈る老女という意味らしい。これは…不思議な唄だと注目していた。音階が「ラ・ソ・ミ・レ・ド」と下行する感じが、何とも大陸的。いわゆる民謡音階ではなく、雅楽で使われる律音階の感じがする。古い唄のような気がする。
♪波に流れた 新治村が 今は生地と 名が変わるイヤー
次は民俗芸能から、黒部市の「明日(あけび)の稚児舞」。これは法福寺の春の行事で、4人の稚児が舞う。自分は10数年前に1度、そして一昨年に見に行った。お祭りのときと同じく、肩車された稚児が客席から登場した。寺の舞台は視線よりも高いのだが、今回はステージだったのでよく見えた。
次は、高岡市の「なき荷方節」だ。
♪アー富山浄瑠璃 金沢謡 間の高岡 なき荷方
という歌詞がよく知られているが、泣きながら「荷方節」を歌ったものという。なかなか難しい曲だが、面白い。ちなみに胡弓も入っていた。
続いて、五箇山の麦屋節保存会のステージ。
「麦屋節」の笠踊りから始まり、小谷の「早麦屋節」「古代神」「四つ竹節」「小代神」「文句入り麦屋節」「長麦屋節」…と、たっぷりと演じられた。「古代神」と「小代神」とが演じられた。どう区別されているのだろう…まだまだ自分は勉強不足だ。やはり、地元の演奏を聴かないと分からないことが多い。
次は、小矢部市の「願念坊踊り」。いわゆる住吉踊りになっていく「願人節」で、伊勢音頭系の唄という認識でしかなかったが、今日は「六法」「おいらさん」「吃又」「お客さん」「小太臣」といった演目があるとは知らなかった。
素朴なのだが、メロディがやはり「端唄」のような粋さを感じた。また「小太臣」は、富山の「古代神」よりも、十日町市の「新保広大寺」の元の唄に近い感じがした。しかし、富山は多彩だ!
そして「越中おわら節」(画像)。これだけ民謡ファンを自称してるくせに、「おわら」の生演奏を聴いたのは、実は2回目。やっぱりナマがいいね~。胡弓の響き、三味線の音…そして、あの高調子の唄はスゴイの一言だ。
また踊りも、黒い法被の男性と、ピンクの着物の女性のそれぞれの踊りが披露された。やはり、踊りも洗練された感じでよかった。たっぷりと堪能した。
次は、地元・新湊から《新湊めでた》。
これは自分もカセットテープをもっていたが、これだけの大合唱は初めて聞いた。かなり愛好者がおられるようだ。解説では「まだら」であるという。謡曲のような雰囲気もある。
そして最後は、射水市、旧・下村の「加茂神社稚児舞」だ。これまた、明日と同様、民俗芸能だ。やはり客席から肩車で登場。
ここの稚児舞も、懐かしい。学生時代に2度ほど見に来て以来だ。10数年振りだ。メロディとか忘れてるな~と思ったが、部分的に「あ!このメロディ!」というところがよみがえってきた。
午後1:00から始まって、終わったのが午後5:40頃だった。4時間半に及んだこの企画は、自分にとっては短いな~という感じだった。とてもいい一時だった。そして富山の凄さを再認識した。また機会があったら、来たいな~と思った。
会場のホールは、射水市三日曽根。客はどれくらいか予想できなかった。満席にんっちゃうのかな?等と思いながら、12:30開場、13:00開演ではあったが、12:20には会場入りした。
この会は、富山県の民謡民舞を伝承している団体(ほぼ保存会だが…)によるものだ。たくさん出るので、ワクワクだ。
まず越中五箇山民謡保存会から。
「といちんさ節」「お小夜節」「五箇山追分節」。民謡ファンならば、五箇山の曲は魅力だ。「といちんさ」って、いいメロディだと思う。「追分」も信州から、富山・五箇山まで伝わったんだ~と思うとしみじみ。踊りも素朴な感じで、ステキだ。
続いて、立山町から「米道踊り」。これはあまり音源は出ていないが、自分は随分前にラジオで聴いたことがあった。新潟の「おけさ」の流れであるという「おけま」がまず演じられた。
♪おけまヤーおけま踊るなら 板の間で踊れヨ
板の響きで サーマ 三味ゃいらぬ
という歌詞で、おけさ系ながら、ハイヤ節の「サーマ」が残っている。
とっても小さな子どもが一生懸命踊っていた。可愛かった~。
さて次は「氷見網起し木遣り」。鰤など魚で知られた氷見の唄。これは木遣りだけに、伏木の「帆柱起こし」に似たメロディ。なかなかカッコイイ。
続いて、自分のお気に入りの1つ「新川古代神」。踊り付きで楽しい。最初は、暗くした中から提灯踊りからスタート。松明踊りを期待していたが、やはりホールでは無理なのかな?そして、扇子の踊りやたすきの踊りなど、なかなか面白い。
次は、高岡市から「伏木帆柱起し祝唄」。普通に聴く唄の前後に、無伴奏で高らかに歌い上げる部分があった。やはり名曲だ。
その次は、黒部市の「新布施谷節」「正調布施谷節」。「新~」は初めて聴いた。三味線、尺八、太鼓付き。「正調~」は、大好きな1曲。でも難曲でもある。いい唄だ。
続いて、魚津市の「せり込み蝶六」。これも「新川古代神」と同じく、テンポの速い踊りが面白い。唄はCD等で3分程度の収録では入ってない部分が聞こえた。そして最後は「めでた節」だった。これも楽しい。
次は小矢部市の「打込み源氏太鼓」。民謡ではないが、木曽義仲の伝承になぞらえた太鼓の曲。なかなか勇壮だ。バチをふりあげる動きがカッコイイ。
続いて、城端の「麦屋節」と「古代神」。紋付き袴の男性の笠踊りは、よく画像で目にするが、実演を見るのは初めてだ。端正でカッコイイ踊りだ。白いたすきに手っ甲、白鉢巻であった。
次は「夜高太鼓」。現在は南砺市だが、旧・福野の「夜高祭り」の再現で「夜高節」が歌われ、後半は祭りの行燈が担がれる中、太鼓が打たれた。それにしても、「夜高節」を歌った方、相当高い声を張っていた。さすが富山だ~と思った。ヨイヤサ~ヨイヤサ~♪
さて、再び黒部市から「しばんば踊り」。「柴姥」とも書くこの唄は、柴を刈る老女という意味らしい。これは…不思議な唄だと注目していた。音階が「ラ・ソ・ミ・レ・ド」と下行する感じが、何とも大陸的。いわゆる民謡音階ではなく、雅楽で使われる律音階の感じがする。古い唄のような気がする。
♪波に流れた 新治村が 今は生地と 名が変わるイヤー
次は民俗芸能から、黒部市の「明日(あけび)の稚児舞」。これは法福寺の春の行事で、4人の稚児が舞う。自分は10数年前に1度、そして一昨年に見に行った。お祭りのときと同じく、肩車された稚児が客席から登場した。寺の舞台は視線よりも高いのだが、今回はステージだったのでよく見えた。
次は、高岡市の「なき荷方節」だ。
♪アー富山浄瑠璃 金沢謡 間の高岡 なき荷方
という歌詞がよく知られているが、泣きながら「荷方節」を歌ったものという。なかなか難しい曲だが、面白い。ちなみに胡弓も入っていた。
続いて、五箇山の麦屋節保存会のステージ。
「麦屋節」の笠踊りから始まり、小谷の「早麦屋節」「古代神」「四つ竹節」「小代神」「文句入り麦屋節」「長麦屋節」…と、たっぷりと演じられた。「古代神」と「小代神」とが演じられた。どう区別されているのだろう…まだまだ自分は勉強不足だ。やはり、地元の演奏を聴かないと分からないことが多い。
次は、小矢部市の「願念坊踊り」。いわゆる住吉踊りになっていく「願人節」で、伊勢音頭系の唄という認識でしかなかったが、今日は「六法」「おいらさん」「吃又」「お客さん」「小太臣」といった演目があるとは知らなかった。
素朴なのだが、メロディがやはり「端唄」のような粋さを感じた。また「小太臣」は、富山の「古代神」よりも、十日町市の「新保広大寺」の元の唄に近い感じがした。しかし、富山は多彩だ!
そして「越中おわら節」(画像)。これだけ民謡ファンを自称してるくせに、「おわら」の生演奏を聴いたのは、実は2回目。やっぱりナマがいいね~。胡弓の響き、三味線の音…そして、あの高調子の唄はスゴイの一言だ。
また踊りも、黒い法被の男性と、ピンクの着物の女性のそれぞれの踊りが披露された。やはり、踊りも洗練された感じでよかった。たっぷりと堪能した。
次は、地元・新湊から《新湊めでた》。
これは自分もカセットテープをもっていたが、これだけの大合唱は初めて聞いた。かなり愛好者がおられるようだ。解説では「まだら」であるという。謡曲のような雰囲気もある。
そして最後は、射水市、旧・下村の「加茂神社稚児舞」だ。これまた、明日と同様、民俗芸能だ。やはり客席から肩車で登場。
ここの稚児舞も、懐かしい。学生時代に2度ほど見に来て以来だ。10数年振りだ。メロディとか忘れてるな~と思ったが、部分的に「あ!このメロディ!」というところがよみがえってきた。
午後1:00から始まって、終わったのが午後5:40頃だった。4時間半に及んだこの企画は、自分にとっては短いな~という感じだった。とてもいい一時だった。そして富山の凄さを再認識した。また機会があったら、来たいな~と思った。