浜田屋遼太

世の中のために何の役にも立たないブログ  お暇なお方は是非どうぞ(^^♪

これでいいのか島根県

2020-10-28 | 読書

読書の秋、こんな本を見つけた。

神々の住まう出雲に銀山の石見、歴史に翻弄された隠岐。

日本史上目立ちまくる旧3国からなる島根県。

しかし、プライドは高くても内情は苦しい。

人口減少と経済の低迷は長期化し、世界遺産登録に沸いた観光業も世情に振り回されて、安定感は全くない。

だが、そんな島根県にも光明はある。

かつては流刑地隠岐には自然を求めるUIターン移住者が増加。

松江は実現が難しい地方のIT産業拠点構築に成功しつつある。

これは島根の実力かそれとも神々の気まぐれなのか

秋の夜長にじっくり読みたい本であります。

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サンマの出世

2020-10-28 | 日々是好日

海の中をちょっとのぞいてみると、魚やイカやタコやクラゲや亀が泳いでいる。

それぞれに値段がついている。

鰯や鯖やサンマは安いが、鯛や鮪やノドグロ、河豚などは高い。

値段によって身分に差ができている。

魚といえども身分制度があるのだ。

サンマはもちろん大衆魚である。

大衆魚の代表ともいえる立場にある。

その代表の地位がいま危うくなりつつあることを、世人のよく知るところである。

高級魚になりつつあるのだ。

サンマがさっぱり獲れなくなった。

今年のシーズンの最初のころは、漁船一隻が漁に出て行って手ぶらで帰ってきたという記事もあった。

デパートの値段で一匹2000円という話も聞いた。

一匹2000円の魚はもはや大衆魚ではない。

超高級魚、しかも地位は鯛より上。

このあたりでサンマに対する認識を変えなければならない。

サンマに対する世間の評価がどんどん変わってきているのだ。

今年はこの程度の騒ぎで済みそうだが、来年はどうか。

相撲界もそれなりの対応をするはずだ。

毎場所優勝力士は大きな鯛を手でぶら下げて写真を撮られることになっているが、その鯛がサンマに取って代わられる。

ときには五匹いっぺんにぶら下げる力士もいて、それを見た人々は一斉にひれ伏す(力士ではなくサンマのほうに)。

当然のことながら宮中晩餐会にもサンマが登場する。

晩餐会の真っ白なテーブルの上に七輪。

その上に焼き網、そしてピカピカのサンマが堂々一匹。それを礼服の給仕人がウチワでバタバタ。

あたり一面、煙モーモー。

まさか、なんて言って笑っている場合…です、いや…、ほんとの話になったりして…

サンマの塩焼きは普通横長の皿に一匹横たわっていて、その横っちょのところに大根おろし、という簡単な構図なのだが、サンマはそれが不満だといい始める。

鮎を見てみろ、と言う。

筆生姜がナナメに立てかけてあるではないか。

甘鯛を見ろと言う。

笹の葉が敷いてあるではないか、と言う。

ああいう扱いをオレにもしろ、と言い始める。

器にも文句をつけ始める。

かつては、そのへんの100円ショップで買ったような皿に気安く機嫌よくのっかっていたのに、急にそれではダメだと言い始める。

九谷焼にしろ、と言う。

魯山人の皿にしろ、と言い始める。

しかし、にわか成金の悲しさ。

どうみてもサンマに魯山人の皿は似合わない。

魯山人の長皿の上に黒焦げのサンマ。

サンマは笹の葉を敷いていて筆生姜がナナメに立てかけてある。

いわば金の刺繍入りの布団に身を横たえているのだ。

ひとたび「サンマ大豊漁」ともなれば、再び大根おろしだけがお供するだけなのに。

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