花だより 藤

藤の良さを言葉にすると「中に入れる」ってことでしょうか。

意味わからんなと思われるかもしれないけど、藤棚の下にいると本当にそんな気持ちになる。

ふるさと森林公園の藤棚　　　　　　　　　　

あの比較的高くはない棚から無数の藤がさらさらと咲いているのを眺めながら座っていると、夢のようとはこのことかと思えてくる。

サクラも枝の張り出した並木道は、天井がサクラになったような気分にはしてくれるのだが、藤はもっと静かに。

そして、ほとんどこちらの気持ちを煽ってくることなく咲いている。

どれだけたくさん一斉に咲いていても、どこか慎ましい感じがするのが藤なのだ