はなこのアンテナ@無知の知

たびたび映画、ときどき美術館、たまに旅行の私的記録

FIFAワールドカップを巡る熱狂に思うこと

2006年06月23日 | はなこのMEMO

(日本経済新聞社記事より)

日本の1次リーグ敗退で、
大多数(一部?)の日本人にとってのWCは、
ほぼ終わったようなもの…ですかね。

ボランティア仲間の中に、かつて日本サッカー協会で
ボランティア活動をした経験があり、
ヨーロッパチャンピンオン・シップ?を見に
ポルトガルまで行ったほどのサッカーファンがいます。
サッカーおんちの主婦連からすれば、
マスコミ報道で目にする若者の熱狂ぶりが
いつの頃からなのか、不思議でならないのですが、
その人曰く、
「今の10代、20代にとってみれば、
物心ついた時や生まれた時には既にJリーグが存在しており、
日韓共催WCで世界の最高峰を間近に見た世代なので、
おじさん達にとってのプロ野球と同じく、
サッカーは身近なスポーツなのだ」そうです。

しかしながら、ワールド・ベースボール・クラシックスが
第一回大会であることを考慮しても、
サポーターの数は、FIFA・WCの方が圧倒的に多く、
そのWCの為に何万人もの日本人が
仕事や学校を休んで、或いは辞めてまでして、
遠くドイツまで応援に行く、
スタジアムやスポーツ・バーなどの
パブリック・ビューイングで応援する、
その熱意はどこから来るのか不思議でなりません。

海外まで大挙して応援に行けるのは、
日本がそれだけ豊かな国であることを意味するのだろうし
(アフリカの某国のサポーターなど、
不法滞在の恐れがあるとして、
ドイツ当局から滞在ビザが下りなかったそうですね)

やっぱりフットワークの軽さは、
主だったサポーターが若い世代だからかな?
(だって野球ファンの中核を成すおじさん達は、
いろいろしがらみがあって、お金だって自由には使えないから
気軽に海外なんて行けないものね)

しかも時間的制約の少ない学生やフリーターの子達なのか?
そういう若い子達が熱狂するのは、
もちろん前述の彼女が言うように
彼らにとってサッカーが身近なスポーツであるから
と同時に、彼らは若いエネルギーを、”発散させる場”や
”傾注する対象”を求めているからなのでは?

と、今ひとつサッカーに熱くなれない私などは、
勘ぐったりするわけです。

で、そういう若者の傾向を巧みに利用しようとしているのが、
マスコミやWCで商機を狙う企業なんでしょうか?
本当は各々が自分自身の目標に向って、
そのエネルギーを傾注できることが
一番幸せなのではないか?と思うのですが、
今の日本経済の仕組みには
(例えば本採用を減らして人件費削減で企業利益を上げる)
それを許さない冷酷さがあって、
希望しながらも定職につけない若者などは、
将来の人生設計図を描けないどころか、
自らのエネルギーの発散の場さえない。

こうした若者のガス抜きの場として
WCが機能している一面があるような気がして、
マスコミの煽動にどうしても懐疑的な自分がいます。
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