はなこのアンテナ@無知の知

たびたび映画、ときどき美術館、たまに旅行の私的記録

はためく

2016年08月27日 | 今日の言の葉
 日本語は世界に類を見ない擬音語(onomatopoeia)や擬態語の宝庫らしい(因みに擬音語は犬の鳴き声の「ワンワン」や風が吹く音「ヒューヒュー」など、"実際に耳に聞こえる音"を言葉で表現したもので、擬態語は「心臓がバクバクする」や「雪がシンシンと降り積もる」など、"実際に音として聞こえない物事の様子、状態"を言葉で表現したもの。諸説あるが、擬音語と擬態語の総称が「擬声語」)。

 日本語を勉強中の外国人に、彼らの言語にあまり存在しない擬音語や擬態語について説明すると、とても驚き、面白がってくれる。特に擬態語に関しては、擬音語以上に彼らには馴染みが薄いだけに、言語学者や日本語教師でもない私には説明するのも難しい(そのおかげで、"純粋に言語としての日本語"への興味も湧く)


 今日、ふと気になって「はためく」について調べてみた。

 台風10号の接近に伴い、ベランダに干している洗濯物がはためいている、と言って直後に、「洗濯物がはためく」の「はためく」の「はた」は、"旗のように"布が風に吹かれて動いていることから「はためく」と言っているのだろうと見当して、漢字で「旗めく」と書くのだろうか、とふと思ったのである。

 辞書で調べてみると、「はためく」は確かに「旗」のように布等が「バタバタと動く」さまを表す言葉(自動詞)ではあるが(他に「鳴りひびく」「鳴動する」と言う意味もある)、全てひらがな表記だと言う。

 しかも、「はためく」の「はた(ハタ)」は「擬音語」らしい。

 と言うことは、棒などに結わえた何らかの「印」の「布地」が風で「ハタハタ」と動くさまから、その「布地」に対して先人が「ハタ」と名付けたのだろうか?

 つまりは、「擬音語」が「名詞化」したと言うことだろうか?私の"見当"は、順序が逆であった。先に「音」ありきであった。


 面白いなあ…bikkuri

 だから、「旗がはためく」と言う表現も成立する。辞書に例文として載っている。「頭痛が痛い」とはワケ(格?・笑)が違うのである。
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