LA行きと釜山行きの便が重なったせいか、平日だと言うのに、大韓航空のブースにだけ長蛇の列が出来ていて、搭乗手続きに思いの外時間がかかった。おかげで今回は空港内のVIPラウンジを利用できず終い。普段ゴールドカードの利点を実感できない夫がしきりに残念がっていた。空港到着直後は、長蛇の列が大韓航空の乗客のものだとは気づかずに、「わ~、何?この長蛇の列。大変そうだなあ~」なんて、対岸の火事のように思っていた我が家。旅行社のブースにまず立ち寄り、旅程表やEチケットを受け取って、大韓航空のブースを目指して初めて、自分達もその長蛇の列に加わらなければならないことに気づいた次第。おマヌケな話です
そして我が家が並ぶ列に並行して、大学生の団体客と思しき行列も。後から来て、大韓航空の別のブースで手続きを開始したので、てっきり出発時刻の迫っている釜山行きかと思いきや、同じLA行きだった。団体ということで特別扱いだったのか?ヒマなので彼らをそれとなしに観察していたら、手続き開始後に男女を問わず何人もの学生が、搭乗手続き前に必要なESTA(電子渡航認証システム)を申請していないことが発覚。
オイオイ、もうESTAの運用が始まって9カ月が経つんだよ。大学生(←一応、関西では有名な大学。集合場所に名前が明記されていた)なのにそんなことも知らないの?ニュース見てないの?なんて思ったが、果たして今回の旅行の手続きをすべて親任せの我が息子(←大学生)だって、そのことを理解しているのか怪しいものだ。しかし、学校の授業の一環で行くようだから学校でも事前に説明があっただろうし、親は関わっていないのだから自分で考えて準備するべきだろう。何より、ESTAの手続きを通して、それが生まれた背景について考えることも、米国の現状を知る手立てとなるだろうから。自分の意識の持ちようで、どんなことからも学ぶべきことは見つかる。
息子やその同級生を見ても普段感じていることだが、イマドキの大学生、しっかりしているようで肝心なところがヌケている(私自身は息子の年齢で、バイトとは言え既にさまざまな仕事を経験していたし、多忙な母親の代わりに晩ご飯を作ったり、幼い弟妹のPTAにも出席していた)。幼い頃から机上の勉強ばかりさせていた、或いは部活ばかりさせていた親の責任も大きいだろうが、大学生ともなれば、主体的にもう少し社会の動きに関心を持って欲しいと思う。毎日、新聞はちゃんと読んでいるのかな?自分の半径1m以内ばかり見てやしないよね?しかし、このオメデタサは、彼らだけの責任とも言い切れないものがある(もちろん若い世代は彼らなりに、親世代にはない優れた面も持ち合わせてはいる)。
「経済的豊かさ」は人々の心に安寧をもたらすと同時に、感覚を愚鈍にする。経済の豊かな社会では社会不安も比較的少ないから、人々は日常の中で身の危険を感じることも少ない。現状への満足度も高い。そうすると、常に身を守る為に神経を尖らせ、周囲に目を配る必要性もなくなってしまう。そして関心は外ではなく、自分の内なるものへと向かいがちになる。一般に「オタク」と呼ばれる意識性向を持った人々の存在は、少なくとも生存への脅威がない豊かな社会の所産だろう。このことは海外に行けば、容易に実感できるものである。例えば、1ブロック違っただけで、通りの雰囲気が一変する米国のダウンタウンを歩いてみたらいい。所謂”危険地帯”と言われる場所へ足を踏み入れた途端、おそらく誰もが、視覚・嗅覚・聴覚・触覚が感じ取る尋常ならざるその場の雰囲気に、無意識のうちに筋肉は緊張して強ばり、危険を察知すべく感覚をさらに研ぎ澄ませて、自分の周囲を注意深く見渡すはずだ。
日本は太平洋戦争終結から60年以上も戦禍と無縁だったこともあり、戦争を知らない世代が過半数を超え、本当の意味での窮乏を知る国民が少なくなっている。今、日本経済にも陰りが見えて来て、「格差社会」や「貧困率の高さ」が取り沙汰されてはいるが、それでも世界で言うところの「貧困状態」とはレベルが違う。その直中いるのが今の若い世代なのだ。国内に留まっている限り、世界の、まさに生存を賭けた厳しい現実を知ることはないだろう。その意味で、若いうちに海外の現状~明るい部分も暗い部分も~を、身を以て知ることは大事なことなのかもしれない。
そして我が家が並ぶ列に並行して、大学生の団体客と思しき行列も。後から来て、大韓航空の別のブースで手続きを開始したので、てっきり出発時刻の迫っている釜山行きかと思いきや、同じLA行きだった。団体ということで特別扱いだったのか?ヒマなので彼らをそれとなしに観察していたら、手続き開始後に男女を問わず何人もの学生が、搭乗手続き前に必要なESTA(電子渡航認証システム)を申請していないことが発覚。
オイオイ、もうESTAの運用が始まって9カ月が経つんだよ。大学生(←一応、関西では有名な大学。集合場所に名前が明記されていた)なのにそんなことも知らないの?ニュース見てないの?なんて思ったが、果たして今回の旅行の手続きをすべて親任せの我が息子(←大学生)だって、そのことを理解しているのか怪しいものだ。しかし、学校の授業の一環で行くようだから学校でも事前に説明があっただろうし、親は関わっていないのだから自分で考えて準備するべきだろう。何より、ESTAの手続きを通して、それが生まれた背景について考えることも、米国の現状を知る手立てとなるだろうから。自分の意識の持ちようで、どんなことからも学ぶべきことは見つかる。
息子やその同級生を見ても普段感じていることだが、イマドキの大学生、しっかりしているようで肝心なところがヌケている(私自身は息子の年齢で、バイトとは言え既にさまざまな仕事を経験していたし、多忙な母親の代わりに晩ご飯を作ったり、幼い弟妹のPTAにも出席していた)。幼い頃から机上の勉強ばかりさせていた、或いは部活ばかりさせていた親の責任も大きいだろうが、大学生ともなれば、主体的にもう少し社会の動きに関心を持って欲しいと思う。毎日、新聞はちゃんと読んでいるのかな?自分の半径1m以内ばかり見てやしないよね?しかし、このオメデタサは、彼らだけの責任とも言い切れないものがある(もちろん若い世代は彼らなりに、親世代にはない優れた面も持ち合わせてはいる)。
「経済的豊かさ」は人々の心に安寧をもたらすと同時に、感覚を愚鈍にする。経済の豊かな社会では社会不安も比較的少ないから、人々は日常の中で身の危険を感じることも少ない。現状への満足度も高い。そうすると、常に身を守る為に神経を尖らせ、周囲に目を配る必要性もなくなってしまう。そして関心は外ではなく、自分の内なるものへと向かいがちになる。一般に「オタク」と呼ばれる意識性向を持った人々の存在は、少なくとも生存への脅威がない豊かな社会の所産だろう。このことは海外に行けば、容易に実感できるものである。例えば、1ブロック違っただけで、通りの雰囲気が一変する米国のダウンタウンを歩いてみたらいい。所謂”危険地帯”と言われる場所へ足を踏み入れた途端、おそらく誰もが、視覚・嗅覚・聴覚・触覚が感じ取る尋常ならざるその場の雰囲気に、無意識のうちに筋肉は緊張して強ばり、危険を察知すべく感覚をさらに研ぎ澄ませて、自分の周囲を注意深く見渡すはずだ。
日本は太平洋戦争終結から60年以上も戦禍と無縁だったこともあり、戦争を知らない世代が過半数を超え、本当の意味での窮乏を知る国民が少なくなっている。今、日本経済にも陰りが見えて来て、「格差社会」や「貧困率の高さ」が取り沙汰されてはいるが、それでも世界で言うところの「貧困状態」とはレベルが違う。その直中いるのが今の若い世代なのだ。国内に留まっている限り、世界の、まさに生存を賭けた厳しい現実を知ることはないだろう。その意味で、若いうちに海外の現状~明るい部分も暗い部分も~を、身を以て知ることは大事なことなのかもしれない。