はなこのアンテナ@無知の知

たびたび映画、ときどき美術館、たまに旅行の私的記録

なるほど!

2009年10月20日 | はなこのMEMO
日曜日はテレビを殆ど見ない日なのですが、先日、「エチカの鏡」という番組を、アイロン掛けをしながら見ました。何でも「エチカ」とは「生き方」を意味し、翌月曜日から始まる新たな1週間を、新たな気持ちで元気よく過ごす為のヒントを紹介する番組らしい。

そこに登場したマナー講師、平林都氏の迫力満点の接遇マナー講義に圧倒されました。あんまり凄すぎて、笑ってしまったほど。平林氏、細身で一見か弱そうにも見えるのですが、マナー講義では、にっこり微笑んだ次の瞬間、関西弁の怒声が飛んだりする。その独特の手法には異論反論もあるかもしれませんが、要は「相手の立場になって自分の頭でシッカリ考えて相手の笑顔を引き出すような接遇をせよ」と言うことのようです。

「一度会った相手に、もう一度会いたいと思わせるような接遇を心がけよ」とは、何も仕事として接遇するだけでなく、誰もが、日常のどんな場面でも、人と接した時に心がけるべき態度でしょう。

また、「病院はサービス業」と断言し、かゆいところまで手の届く接遇サービスを実践することで、平林氏が指導した前と後とでは、患者数が倍に増えたと言う四国の某病院の話で、平林氏が「病院で働く人は、誰から給料を戴いているのでしょうか?医師ではありません。病院経営者でもありません。患者様から戴いているのです。患者様が来られないことには、病院は経営が成り立たないのですから」と言っていましたが、これもまた、さまざまなケースに当てはめて考えることができるでしょう。誰に対して最も心を砕くべきなのか、自分の立場に照らして考えることが大事なようです。

脳科学に基づいたユニークな児童教育で知られる教育家、久保田カヨ子さんの教育談義も興味深いものでした。嘘をついた子どもに対する親の接し方など、過去に同様の経験をした私には目からウロコの落ちるような発想でした。

Q&A形式で、「嘘をつく子どもにはどう対処したら良いのか?」の質問に、久保田氏は以下のような具体例で答えました。

ある時、母親の財布から1万円が消えた。どうやら小学生の息子がくすねたらしい。しかし、すぐには咎めず、しばらく静観する。そしてある時、給食袋を持って来た息子に「あんたは金持ちだから、それくらい払えるよね」と皮肉まじりの言葉を投げかけるのです。その時の息子の驚いたような表情。咄嗟には何も答えられず、言い訳を必死に考えているような表情。実は、この経験が大事なんだそうです。言い訳を考えている間、子どもの脳みそはフル回転。こうした経験によって、前頭葉が鍛えられ、将来大人になって、時には必要となる「嘘も方便」的な対処法を身につけるのだと。私の浅慮の1歩も2歩も先を見据えた久保田氏の対処法に「なるほど!」と思いました。

何れのお話も、ポイントは「自分の頭で考えろ」でしょうか?マニュアルに頼らず、その時、その場で、最も相応しい対処方法を自分の頭で考える。まさに「臨機応変な対応」をせよ、と言うことのようです。これは、普段から意識的に習慣づけておかないとできないことです。つまり、普段から「考えて行動する」ことが大事なんですね。まさに「生きる力」「人間力」のひとつと言えるのかもしれません。

なかなか面白い番組でした。
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