はなこのアンテナ@無知の知

たびたび映画、ときどき美術館、たまに旅行の私的記録

人間が関わる限り事故はなくならない

2008年02月21日 | 日々のよしなしごと
 「あってはならない事故」と言うけれど、残念ながら人間は過ちを犯してしまうものだと思う。一瞬の気の緩みやちょっとした不注意(そう、ひとつひとつは本当に”ちょっとした不注意”)の重なりが事故を招く(だからこそ、できるだけ事故を未然に防ぐ為の「失敗学」のような学問も生まれたのだろう)。後から次々と明るみになる”新事実”は、当事者の自己保身から来る迷いが事実の隠蔽を招いているのか?

 昨夜の三浦友和主演の松本清張ドラマ『不在宴会』(テレビ東京系)では、事務次官ポストがいよいよ射程圏内に入った高級官僚が、自身の火遊びから思わぬ事件にまきこまれ右往左往する姿を描いて興味深かった。ラスト近くで彼の娘が言った「”身から出た錆”ってパパのことだと思った」は痛烈だ。転落して全てを失った彼は苦笑いするしかなかったけれど。どのチャンネルも似たり寄ったりの今朝のニュースを見ながら、夫と二人で「やっぱり今頃、どうしようかと(自己保身の為に)右往左往しているキャリアがいるのかなあ」という話になった。

 どんなに最新鋭の技術を用いても、最後は使う人間の資質が問われる。もしかしたら技術の発達が、(それに頼るあまり)使う人間の意識を緩慢にし、油断を招いてしまうのかもしれない。
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