はなこのアンテナ@無知の知

たびたび映画、ときどき美術館、たまに旅行の私的記録

最近気になった物言い

2015年03月05日 | はなこ的考察―良いこと探し
■最近見た映画の中で、登場人物が友人に対して会社の上司の悪口をグチグチ言い募る場面があった。

 そこで農作業を終えて帰る祖父が、通り過ぎざまに「人の悪口ばっかり言うのは、自分の中に同じところがあるからだべ」(←方言だったので、正確には聞き取れなかったが、そんな感じ)と言い捨てて、件の人物が「ここ最近では一番グサッと来た」と呆然とした面持ちで悪口を止めたのが印象的だった。

 私も一瞬ドキッとしたが、祖父の発言は、山間の村に長く住んで、閉鎖的な人間関係にある中で身につけた処世訓なのかなと思った。そこまで自分を省みる謙虚さがないと、村社会ではたちまち村八分に遭うのだろうか?

 そう言えば、「自分がどうしても好きになれない相手は、相手の中に自分の嫌な部分が見えるからだ」と言う説もある。近親憎悪はその最たるものだろう。


□ある脳科学者が、「妬み嫉みは一概に悪い感情とは言えない。それを自分の向上心に繋げるなら。文明の発展も、そうした妬みや嫉みなどの人々の負の感情が向上心へと転換された結果だ」と述べた。

 確かにそうかもしれない。そうかもしれないが、相手を羨んだり、妬んだりする感情を、自分の向上心へと昇華させるには、強い意志とそれ相当の努力が要る。それにポジティブ思考の持ち主であることが前提だ。ポジティブで努力家なら、妬み嫉みの感情を自身の向上心に昇華させるのは容易いだろうが、そんな人は一握りのような気がする。だから、ネットには妬み嫉みの言葉が溢れかえっているのではないか。

 脳科学者として功成り遂げた人だからこそ言えることだと思う。だからと言って、自分には(羨んだり妬んだりする対象のようには出来ない)無理だと最初から諦めるのも何だか悔しいではないか。ここはダメモトで"こっそり"「一握りの人間」を目指してみるのも良いのかもしれない。おおっぴらに公言なんかしたら、またどこかの誰かから、妬みや嫉みを買うかもしれないからねwink
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