はなこのアンテナ@無知の知

たびたび映画、ときどき美術館、たまに旅行の私的記録

少子化、貧困、負担増を問題視するなら、若者に仕事を

2007年11月15日 | 日々のよしなしごと
 行きつけのパン屋さんでは多くの若い男女が働いている。学生のアルバイトなのか?或いは、フリーターなのかもしれない。やる気のない態度でダラダラしている人は論外だが、キビキビ働いている人を見ると、この人の力が社会で十分生かされると良いのになと思う。

 昨日映画館で私のうちわを捨てずに取っておいてくれた若者も(館内の清掃担当者の判断もあったのだろう)、単にマニュアルに従うだけでない、想像力と判断力を持った人なのだろう。こうした若者達が、学生時代のアルバイトならともかく、卒業後就職を希望しながらそれが叶わず、時給1000円前後で、熟練を必要としない職場で働き続けることになったら気の毒だと思う。

 強烈な才能とパワーを持った一握りの天才はともかく、大多数の人々にとって、将来の展望を描くのに、安定した収入と社会保障のバックアップは欠かせない。その為には、まず何らかの仕事に就く必要がある。しかも正規雇用という形で、仕事を通じて何らかのスキルアップができる職場への就職。そうして初めて、人は自分の将来について安心してプランニングできるのだと思う。結婚も、その後に繋がる子育ても、安定した社会的立場の延長線上にあるものだろうから。

 果たして日本社会の現状はどうなのだろう?若者に活躍の場を与えているのか?真面目に働こうと願う若者の十分な受け皿になっているのか?そもそも少なからぬ若者を刹那的な行動へと向かわせているのも、日本社会全体に漂う無力感なのではないか?そのことについての議論なしに、晩婚化や少子化や貧困や負担増を問題視しても何の解決策も見出せないだろう。

 若者に明るい未来像が描ける環境を与えられない社会は、衰退する一方だと思う。特に政治の責任は大きい。このところの国会の動きを見ていると、国民生活との乖離ばかりが目立ってすごくもどかしい。どうにかならないものかなあ…
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