最近、安倍元首相の銃撃事件をきっかけに、政治家と宗教の関わりがいろいろと取り沙汰されている。
その中で名前の出た政治家が、「旧○一教会は関わっている宗教のひとつに過ぎない」と弁明しているが、それが自身の政治家としての節操のなさを自ら晒しているとは思わないのだろうか?
関わりを持つ理由は、「選挙の票集めの為」とか、「無料で選挙に協力してくれるから」とか言っていて、恥ずかしくないのか?
恥も外聞もなく、政治家を目指す、または現職にしがみつく理由は何なの?
政治家になって、何がしたいの?
そもそも、なぜ政治家を志したの?
彼らの言い分を聞いていると、ただただ✳︎私利私欲に塗れて、国民の代表者として国の政(まつりごと)に当たる覚悟も矜持も感じられない。
✳︎私利私欲:権力を得て、他人を自分の思い通りに動かしたい、金儲けがしたい。人に「先生」と呼ばれて悦に入りたい。とにかく人より目立ちたい。議員特権で犯罪に手を染めても逃れたい、政界引退後はたんまり議員年金を貰いたい、新幹線のグリーン車や飛行機?にタダ乗りしたい、女の子や女性にもてたい、etc…
少なくとも、国会議員は無私の心で、日本と言う国をより良くする志を持った人になって欲しい(←これが綺麗事とか、理想論とか、夢物語などと言われても、声を大にして言いたい!少なくとも、そう言う理想を掲げることさえしなければ、政治は腐敗する一方だ)。
そう言う人が国会議員になれるような国になって欲しい。
もちろん、情けない国会議員を国政に送り出している国民にも、その責任の一端はある。
私達が有権者としていい加減成熟しないと、この国は取り返しのつかないことになると思う。
実際、既に「少子化」は取り返しのつかないことになっている。現時点で、日本人だけでは人口減に歯止めをかけられないまでに少子化は進んでしまっている。そして、「少子化」は、確実に国力を衰退させている。
今、最も顕著なのが人手不足だ。人手不足はさまざまな現場に、深刻な影響を与えている。
海外から人材を調達すれば良いと言う声も聞こえて来そうだが、今までのようには外国人労働者が日本に来なくなる、もしくはその質の低下は避けられないまでに、実のところ状況は悪化しつつある。
と言うのも、日本の最低賃金は欧米に見劣りし、✳︎「出稼ぎ魅力度」はこの10年で半減しているのだ。
✳︎「出稼ぎ魅力度」:第一生命の星野卓也氏が、最低賃金をベースに日本で働くと自国の何倍の賃金を得られるかを「出稼ぎ魅力度指数」と定義して試算。ベトナム2010年36.7倍→21年20.5倍、中国8.4倍→3.6倍
逆に昨夜のNHK「クローズアップ現代」で言及されていたように、日本が育てた人材は海外企業からは「優秀でコスパに優れた」人材として重宝がられ、日本企業の硬直した「年功序列」制度に不満を抱く若手社員が海外企業に転職するケースも増えているらしい。
つまり、海外への人材流出、頭脳流出である。
さらにこのまま人口減が続けば内需が縮小し、内需頼みの産業は衰退を余儀なくされ、それに伴い経済も縮小するだろう。
そこで打開策として思いつくのは、韓国のケースだ。
個人的に韓国と言う国の、過去にいつまでも拘泥した日本への向き合い方は嫌いだが、国内マーケットが小さく内需に期待出来ないことを逆手に取り、思い切って海外に打って出た韓国のエンタメ産業の気概は、日本も見習うべきだと思っている。
その土台作りを政治の力で20年以上前に行ったのが、あの✳︎「金大中事件」の金大中元大統領である。
✳︎「金大中事件」:1973年、韓国の民主活動家であり政治家でもあった金大中氏が日本のホテル滞在中にKCIAにより拉致監禁され、5日後韓国の自宅で発見された拉致事件。後に金大中氏は韓国大統領となり、その手腕を発揮する。
今の日本の政界に、金氏のように先見の明があり、且つ実行力のある政治家がいるのだろうか?
経済が縮小すれば国の社会保険料収入も減り、例えば現役世代がリタイヤ世代を支える「賦課方式」の年金制度は維持出来なくなる→既に世代間で支給額に看過出来ないほどの差が出て来ている。
さらに税収の減少で年金以外の様々な社会保障も維持出来なくなるどころか、文教政策による人材育成や、通産省支援による新たな産業育成など、思い切った未来への投資も難しくなる。
正に負のスパイラルだ。
このままで良いのですか?日本人のみなさん。
特にこれから何十年も先の人生がある若者のみなさん、このまま自分の目先の利益しか眼中にない人々に、あなた達の未来を託しても良いのですか?
若者は、今、自分達が置かれている状況に、自分達を待ち受けている未来の危機に、もっと関心を持ち、納得の行かない部分があれば、今すぐにでも声を上げるべきです。怒っても良いのですよ。
「政治への無関心」は為政者の思う壺です。
※記事中のデータは日経新聞の記事に基づくものです。